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嫁姑を連れた家族旅行はかくも地獄、非難の矛先は夫に集中して…

母のおせっかいと、嫁の不機嫌の板挟みに胃痛

老人 結局、母のピックアップ時間にも遅れ、奥さんと母との板挟みにあい、神経をすり減らしそうになったという。 「実家に着くと、母が家庭菜園で作った野菜のぬか漬けや、おにぎりが用意されていて。実は途中で食事をしてきたのでそれを伝えると、非常に腹を立ててしまって。自分よりも嫁との食事を優先したことが気に入らなかったようです…。『私は行かない』とすねはじめ、機嫌を取るために僕が手作りの料理を食べてなんとか、その場は収まりました」  車内でも、母と奥さんの折り合いが悪く、箱根までのドライブが苦痛だったといいう。 「母は、嫁に気をきかせて、コンビニでタピオカティーを買っていたんです。ところが、嫁はそういったコンビニで売っている飲み物を『美味しくない』と言って、一切食べないタイプ。『いらないです』と無下にもなく断っていて、こちらの胃が痛くなりました」 芦ノ湖遊覧船 結局、箱根への到着時間も大幅に過ぎ遊覧船にも乗れず、目的の神社にも参拝ができなかった。 「仕方ないので、芦ノ湖周辺を歩いてきました。小雨も降ってきたのに、薄着で出てしまい、すぐに車に戻りました。なんのための観光かわからなくなってきましたね」  そして、子どものいたずらにも泣かされたそう。 「出発間際に、荷物を出して娘が遊んでいたんです。運が悪いことに、娘が出したままにして、持ってくるのを忘れてしまったポーチが、嫁のスキンケアが入ったポーチだったんです。まだ小さい娘に『化粧も落とせないじゃない』と、嫁が怒り狂い始めました。娘は泣き出すし、地獄絵図のようでした…。近所にコンビニもなく、ホテルには売店も入っていないため、嫁は母の化粧品を借りていました」  次の日は、予想外の大雨にも巻き込まれ、野外に展示がある美術館の観光もできず。段取りの悪さに、奥さんや母からも不満が噴出したという。 「二度と家族旅行にはいかないって思いました」と、金森さんは神妙な面持ちで語った。<取材・文/池守りぜね>
出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration
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