結婚報告で帰省も70歳の父が不在「お父さん、逮捕されて…」
―[特集「年末年始」]―
年末年始ともなれば、普段は帰省が億劫な人でも、年に一度と言わんばかりに、地元に戻る。段々と、高齢化する両親の姿に、『将来はまた地元に戻ろうか…』というような心配も頭によぎるようだ。
両親の健康状態も含めて、実家の状況確認をするために斎藤健司さん(仮名・39歳)は、数年ぶりに帰省したという。
家庭環境が原因で、実家と疎遠
結婚報告をしに帰省。実家に父不在の理由は…
斎藤さんは、おとなしい性格の自分とは違い、お酒が好きで明るい性格の父が心配だったそう。
「父は、お酒を飲むと歌いだしたり、周りの人に話しかけたり、気が大きくなるんです。家族が介抱をしないと豪快になるところがあったので、母には『親父にお酒は飲ませないで』とくぎを刺しておきました。母は、『はいはい』という感じで聞き流していました。父の健康状態も気になったので、『親父は元気なの? 』と母に聞くと、『健康診断の結果はガンマが高い』と言っていましたが、特に変わったところはなさそうでした」
久しぶりの実家に、妻と一緒に帰省した斎藤さん。結婚報告も兼ねていたため、緊張していたそう。しかし、部屋中探しても、なぜか父の姿が見当たらなかった。
「最初は、どこか出かけているのかなと思ったんですが、なかなか帰ってこなくて。『あれ? 親父は』と聞いたら、暗い表情で母が『実は父さん…』というので、“これはもしかしたら、治らない病気になったのかも”ということが頭をよぎりました。親父も70代なので、覚悟しましたね…」
しかし、その次に出た言葉は「父さん、スピード違反で逮捕されたの」だった。
「昔も、家族で出かけた時にスピード違反で捕まったことがあったんです。父は、高級車などには興味はなかったんですが、車好きで中古車をよく乗り換えていました。ちょっとスピード狂なところがあり、運転が荒い。近所も車で行くくせに、運転マナーが悪いんですよ。
今回は、覆面パトカーの追跡を振り切り、家までカーチェイスを繰り広げた結果、家にたどり着いたところを逮捕されたようでした。警察の制止を振り切って逃走しようとするなんて、元気ですよね」
あきれ顔の斎藤さんだが、同行した妻から、どういわれるか不安だった。しかし、逮捕という事態に笑っていたという。
「その後すぐ親父は、保釈されて帰ってきましたが、落ち込むこともなく、飲み始めました。僕の妻にも『息子より俺の方が男前じゃないか』と言っているのを見て、驚きました。まだ現役だと思っている態度に、親父越えは無理だなと感じましたよ」
斎藤さんは、介護や病気の心配がなくてほっとした半面、まだまだ何かしそうな父の姿にヒヤヒヤしているそうだ。帰省は、電話やメールだけではわからない、両親がどのように暮らしているのかを知る、よい機会かもしれない。<取材・文/池守りぜね>
―[特集「年末年始」]―
出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration
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