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昭和40年代のおもちゃが転がる実家に帰省。都会育ちの妻はドン引きして…

 年末年始になると、テレビなどでは帰省の交通渋滞などを知らせるニュースで賑わう。「もう何年も実家に帰っていないな…」という人でも、子どもが生まれるとそういう訳にもいかないらしい。
田舎イメージ

写真はイメージ(以下同じ)

 特に実家が遠方にある場合は、長期休暇のタイミングで帰省するしかない。孫の顔を見せて喜ぶ親の顔が見たい。その一心で帰省を決意した後藤隆一さん(仮名・42歳)。しかし、いざ帰ってみると、地元の古いしきたりに縛られている実家が息苦しかったという。

昭和45年購入のお古のおもちゃでもてなし

   後藤さんは、去年の年末、もうすぐ1歳になる娘を連れて家族で帰省した。 「嫁が里帰り出産をしたので、娘はしばらくの間、嫁の実家がある千葉で過ごしました。僕の両親は高齢のため、出産時にしか来なかった。普段は僕が送る写真でしか、娘の姿を見ていなかったんです。1歳に近づいて、娘もやっと離乳食を食べるようになったので、僕の実家に連れて行こうと決めました」  初めての新幹線での長距離移動のため、早い時間の便や、平日に休みを取って移動するなど、後藤さんなりに奥さんが負担にならない方法を検討したという。 「うちの実家は、北陸の少し辺ぴな場所にあります。新幹線に乗り、在来線を利用して、さらに最寄駅から車で迎えに来てもらうという長距離移動なので、行く前から子どもが泣かないか不安だったんです。それなのに、何事にも風習にこだわる母は、帰省する日も『大安に参拝したいから、この日にして』と指定してきたんです。その時から、嫌な予感はしていましたね…」  都会での生活に慣れていると、交通の便が不自由で、近くに飲食店やコンビニがないような田舎に、旅の疲れも倍増する。さらに子連れともなると尚更だ。 「自宅から片道5時間ほどかけて、やっと実家に到着したんです。妻はちょっと一息つきたい、外に出たいといっても、周りには何もない田舎で、『気が休まらない』と言っていました」  後藤さんは、関東近県の市街地で育った妻と、地元から出たことがない母親が衝突しないか心配だったという。 おきあがりこぼし 「妻の実家はマンションだったので、家具などは最小限にして、数年単位で買い替えたり、いらなくなったら捨てる生活をしていたそうなんです。それなのに、母は待ちかねていたとばかりに、僕や8歳上の兄が子どもの頃に遊んでいたというおきあがりこぼしや、木製の電車のおもちゃなどを用意して待っていたんです。  うちの母はとにかく、物を取っておく性格で、庭には物置もありました。母は、物に買った日を書く癖があり、おきあがりこぼしには『昭和45年購入、〇ちゃん用』と兄の名前が記入してありました。母は汚いのも気にせず『ほら、遊びなさいよ』と、娘におもちゃを差し出すんです。横で、妻の顔色がどんどん、曇っていくのがわかりましたね…」
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大型羽子板で初正月をお祝い
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