2日で591万円を獲得! FX田畑昇人が磨き上げた新手法とは?
気鋭のFXトレーダーとして注目を浴びる田畑昇人氏が、待望の新刊を出した。『武器としてのFX』だ。どんな武器を持って彼はマーケットに臨むのか? 直撃した。
「FXで勝つための第一歩は『旬の通貨の見極め』。’19年後半でいえば、ブレグジットで揺れた英ポンドでした。旬の通貨はボラティリティ(変動率)が大きくなるため、一度の取引で大きく稼げるんです」
自身の取引履歴を見せながら、そう解説するのは専業トレーダーの田畑昇人氏だ。履歴に記された利益は591万円。日本人の平均年収を超える金額をたった1取引で稼いだことになる。
「着目しているのはボラティリティです。為替市場では年々、ボラティリティが低下しています。特に顕著なのが米ドル/円。多くの人が取引する通貨ペアですが、値動きは小さく、米ドル/円に固執していては稼ぎづらい。ボラティリティが高まっている旬の通貨を見つけることが効率よく勝つために必要なんです」
田畑氏が着目した英ポンドでは、ボラティリティの高まる予感があったという。何が起きていたのか。
「’19年の英ポンドは『合意なきEU離脱』への懸念から売られ、IMM(通貨先物市場)でもポジションは売りに偏った状態でした。ところが、総選挙では与党有利の風向きとなり、買い戻される動きが発生したんです。こうしたとき、為替市場の『ランダム性』は大きく低下します」
株価や為替レートは不規則な動きを繰り返すとするのが「ランダムウォーク仮説」。この仮説が真理だとすれば、トレードで稼げるかどうかは運次第となる。
「ランダムに動く市場に優位性はありません。しかし、為替市場は100%ランダムウォークするわけではない。体感としてはおよそ15%が非ランダムウォークです。市場のランダム性が低下する理由は時間帯などさまざまですが、ファンダメンタルズもその一つ。FXで勝つこととは、言い換えれば『ランダムウォークから脱却すること』とも言えます」
合意なき離脱に備えて英ポンドを売っていた投資家たちも、合意ある離脱が濃厚となれば買い戻さざるを得ない。買い戻しの動きが強くなればランダム性は低下し、強い上昇トレンドとなる。
「トレンドが強ければそれだけ大きな利幅が狙えます。エントリーが多少遅くなっても間に合うというメリットもあります」
ボラティリティの小さな米ドル/円の場合、いち早くエントリーしないと利益は出にくい。決済も同様で、グズグズしていると利益確定のチャンスを逃してしまう。この違いは実に大きい。
「値幅が大きい通貨でトレンドフォローしていれば、エントリーや利益確定が多少遅くなっても勝つことはできます。市場を監視できる時間が限られた兼業トレーダーの人にとって、この手法は強い武器になるでしょう」
では、エントリーをどう判断していくのか。田畑氏がエントリーの根拠としたのは、チャートの分析だった。
「チャートは移動平均線やボリンジャーバンド、MACDを表示させた日足がメインです。21日移動平均線が上向きとなり、MACDのヒストグラムもゼロを超えてくれば『強そうだ』と判断できます」
それに加えて支持線や抵抗線の状況も見ておく必要がある。
「ファンダメンタルズの材料があるときに重要な支持線、抵抗線をブレイクすると強い動きとなり、そのまま伸びていきます。12月の英ポンド/米ドルでは、強い抵抗線だった1.30を上にブレイクしたところで買っていきました。ファンダメンタルズやポジション状況、21日線やMACD、日足チャートの形など、すべてが揃った段階です。遅いと思うかもしれませんが、ボラティリティの高い相場であれば、ブレイク後のエントリーでも十分に間に合うんです」
田畑昇人[武器としてのFX]実践トレード
日足チャートのテクニカルで判断
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(たばた・しょうと)大学3年生からトレーディングを始め、わずか50万円を9か月で1000万円に。大学院在学中に刊行した『東大院生が考えたスマートフォンFX』は10万部を超えるベストセラーとなった。新著『武器としてのFX』。FXを始めとするトレードで生計をたてる。公式ブログでは使用しているインジケータや参考になった書籍の情報も公開している
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https://shototabata.com
『武器としてのFX』 テクニカル、ファンダメンタルズ、投機筋&個人投資家のポジション情報。勝つための努力を惜しまずに続けてきた著者が編み出した最新の手法&理論を凝縮した一冊、ここに完成。 |
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