更新日:2023年05月18日 16:05
お金

2日で591万円を獲得! FX田畑昇人が磨き上げた新手法とは?

次のチャンスは円高?武器を持って備えよ

 田畑氏の読みどおり、1.30を上抜けした英ポンドは100pips以上も伸びていった。利益確定はどう考えたのか。 「ここでも意識したのはファンダメンタルズです。英ポンドは総選挙という大イベントを約1週間後に控えていました。総選挙の結果によって英ポンドは急騰も急落もあり得ますし、英政治の専門家ではない僕らがどんな結果になるかを予想することに優位性はありません。そのため、選挙当日までに決済することを決めていました」  FXでは「いくら」と縦軸のターゲットばかりを考えがちだが、 「それだけではない」と田畑氏は指摘する。 「レート、つまり縦軸と同時に『いつまでに』と横軸を考えることも大切です。ポジションの保有期限を考えておかないと乱高下に巻き込まれ、想定外の損失を被るリスクがあるからです」  ファンダメンタルズは旬の通貨の見極めだけでなく、決済の目安ともなるわけだ。 「ストップはエントリーした日の安値を目安にし、IG証券のノックアウト・オプションを利用してのエントリーでした。これだと指定したレートでの損切りが保証され、フラッシュ・クラッシュのような暴落があっても想定外の損失が発生しないからです」  ノックアウト・オプションだと通常のFXに比べて取引コストは多少割高になるが、大きな値幅を狙うスウィングトレードならば気にならないレベルだ。 「実際に決済したのは、エントリーの2日後。エントリーしたレートから100pips上昇した場面でした」  ファンダメンタルズやチャート、ポジション状況などが嚙み合ったお手本のようなトレードだった。 「為替市場では、定期的に旬の通貨が入れ替わります。米ドル/円のボラティリティも今は低下していますが、日経平均に比べて米ドル/円の動きは鈍い。それだけ売り圧力が強いのかもしれないし、いずれ来るリスクオフ局面では急落するかもしれない。そうしたチャンスは逃したくないですね」  大勝ちするチャンスは毎日あるわけではない。いつチャンスが到来しても逃さないよう日々の監視は欠かせないし、事前に武器を身につけておく必要もある。田畑氏の手法を実践し、朝晩の通勤時間などを利用すれば、これまでと違った結果が出るはずだ。 取材・文/高城 泰(ミドルマン) 図版/ミューズグラフィック
(たばた・しょうと)大学3年生からトレーディングを始め、わずか50万円を9か月で1000万円に。大学院在学中に刊行した『東大院生が考えたスマートフォンFX』は10万部を超えるベストセラーとなった。新著『武器としてのFX』。FXを始めとするトレードで生計をたてる。公式ブログでは使用しているインジケータや参考になった書籍の情報も公開している
https://shototabata.com
武器としてのFX

テクニカル、ファンダメンタルズ、投機筋&個人投資家のポジション情報。勝つための努力を惜しまずに続けてきた著者が編み出した最新の手法&理論を凝縮した一冊、ここに完成。


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