AV、キャバクラ…20代の大半を水商売に捧げた女性が人生を取り戻すまで
水商売や風俗で働いている女性たちは、年齢を重ねるうちに「もう若くない。このままでいいのだろうか」と焦りを感じることが多いそう。しかし、転職をしたくても職業がキャリアにつながるとは考えにくいため、不安を抱えながら日々を過ごしているという。
そんな中、水商売で働く人が一般職に就職するためのサイトに登録し、見事にキャリアチェンジできたケースもある。
元AV女優のかおりさん(仮名・34歳)。彼女はAV女優から一般職に転職した経験を持つ。
「高校を卒業してからは、両親が営む飲食店を手伝っていました」
はきはきした語り口のかおりさんは、21歳の時に実家を出て上京。コスメ会社の契約社員になり、その後雑貨ショップで販売職に就く。
「職場は上下関係が厳しく、月給が手取り16万円。カツカツの生活を送っていました。しかも進学のため弟が上京し、一緒に暮らすことになったので、広いマンションに引っ越すことに。家賃を稼ぐため、夜はキャバクラでバイトしました」
キャバクラの時給が3500円と高額。客層も良かったので、かおりさんは二足のわらじで働く。その頃、AVのスカウトマンから勧誘されるようになったという。
「AVなんてありえないと思っていましたよ。ハードルが高いという感覚でしたね」
だが何度もスカウトされるうちに、「やってみようかな」と、気持ちが揺らいだとか。
「その頃の私はジュエリーデザイナーになって、自分のブランドを作ってみたいという夢がありました。AV女優として有名になれば資金も稼げるし、プロデュースしてくれる人に出会えるかもしれない。夢を優先してしまいました」
かおりさんはAV女優になると決意。だが、スタートからある問題が。
「その事務所は、バストが大きい女優さんをたくさん抱えていたため、デビュー前に豊胸手術を勧められました。手術代は事務所持ちで、デビュー後にギャラから天引きするということでした」
50万円で豊胸手術をしたと話すかおりさん。だが心の中では、何かが引っかかっていた。
「事務所の社長は威圧感があって、あれしろ、これしろと、強制するような口ぶり。怖かったんです」
不安を抱えながら、当時勤めていたキャバクラの店長に相談したところ、「まだ契約をしていないなら、すぐにやめなさい」と、50万円を肩代わりしてもらい、バイト代で返済することになった。
「私の人生に傷がつくからと心配してくれた、優しい店長でした。そこで1年半働きました」
キャバ嬢時代にAVのスカウトを受けた
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ