被災地のメモリアルパーク構想 「後世に語り継ぐため」

◆再出発のステップ。被災地のメモリアルパーク構想を提案

相沢みつや氏

相沢みつや氏

 4月21日に行われた宮城県総務企画委員会で、「後世に語り継ぐため、壊滅した沿岸部の一部をメモリアルパークとして現状のまま残す」と保存の必要性を訴えた宮城県議会・相沢みつや議員。その構想を聞いた。

「宮城県では現在、1m近くも地盤沈下し、津波が及んだ沿岸部は塩害や浸水などの二次被害も起きています。当面は建築制限もかけられる。そこで東北の沿岸部の土地を国が買い上げて、緑地公園にするのです」

 さらに、福島、宮城、岩手の各県沿岸部の特徴ある一部被災地を“メモリアルパーク”としてそのまま保存することで、復興のための「観光資産にも変わる」と語る。

「被災地の保存は鎮魂の場所、教訓としても残すべき。もちろん保存には地域住民の方に配慮し、緑地公園の中で普段はドームで覆われて見えないようにするなどさまざまな工夫は必要です。石碑や慰霊碑という考えもありますが、これらは“言い伝える人”がいなくった途端に風化してしまう恐れがある。低額でも有料という形を取ることで、パークの維持費と共に、支援として地域の復興財源にも充てられます」

宮城県気仙沼市,タンカー

相沢議員がメモリアルパーク構想の例として挙げる、気仙沼市内でタンカーや大型漁船が乗り上げた光景

 保存地の例として、氏は宮城県気仙沼市の陸に乗り上げたタンカーなどを挙げ、こう続ける。

「被災地を残すことは、復興と同時進行でやっていかねばならない。しかし、広範囲に被害を及ぼした今回の震災は、保存に関しても地方主体では限界がある。政府には一刻も早い決断を求めたい。状況は厳しいですが、うなだれているだけでは前に進めません。震災をどう克服、復興し、教訓としていくか、今世界中が日本に注目しているのです」

相沢議員がメモリアルパーク構想の例として挙げる、気仙沼市内でタンカーや大型漁船が乗り上げた光景

【相沢みつや氏】
宮城県議会議員。大震災対策調査特別委員長。平成3年より宮城県議会議員5期連続当選。平成18年には第34代宮城県議会議長を務める

取材・文・撮影/青山由佳 牧 隆文 秋山純一郎(本誌) 撮影/水野嘉之

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