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コロナ便乗の転売屋に困る店員たち「倉庫を見せろとか、とにかく高圧的」

転売屋の後に常連客が訪れて…

マスク 転売屋のおかげで荒野と成り果てた店にその後やってきたのは、普段からの利用客である。 「情報に疎いお年寄りが多く、テレビのニュースを見てやってきたそうですが、売りたくても商品がない。事情を説明すると『仕方ないね、切り詰めるしかないね』と理解していただけました。そもそも、買い占めや転売がなければ、ティッシュもトイレットペーパーも必要なお客さん全体に行き渡るはずだったんです。不安になった方もいらっしゃいましたから、本当に不愉快でした」  3月の頭には、大量のティッシュ、トイレットペーパーが入荷され、無事必要としている利用客の手に行き渡った。マスクやアルコール消毒剤などは相変わらず品薄だが、手洗いやうがいでしのいだり、客同士、住民同士で足りないものを補いながら生活をしているという。しかし、転売屋や買い占め客への怒りはおさまらないようだ。 「転売屋の存在を初めて知りましたが、彼らは自分の儲けしか考えないだけでなく、社会にいらぬ不安を拡大させる害悪だと感じました。田舎の方はまだ互助的だからいいですが、都会の方になるとどうなんでしょうかね」 <取材・文/山口準>
新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
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