彼女からの短いLINEの返事だけで、ここまで想像を巡らせるのが1日3食を作るプロのヒモ。何でもかんでも「リクエストして！言われたとおりにやるから！」という態度ではなく、少ない言葉からでも彼女の気持ちを汲み取る姿勢があるおかげで、彼はヒモとして生きられているわけだ。また、「帰宅時間は20時」という情報なども晩ごはんを作るうえではポイントになるという。 「20時以降に晩ごはんをガッツリ食べてしまうと、睡眠時にカロリーが蓄積されて肥満につながります。和風の夕食はヘルシーではありますが、白米が進みすぎるメニューは避けるべきです。そこで大事になるのが『炭水化物の摂取を控えられる副菜』を用意すること。お腹の膨らむ汁物は絶対にほしいですし、水分豊富な野菜に和風ドレッシングをかけたサラダもいいですね」 　そして晩ごはんのメニューが固まったら、夕食の準備にかかる。 「魚料理は何でもOK。下の写真の夕食では、先日買ったレモンが余っていたので焼き魚にしました。そして時間が夜8時と遅いので、『彼女が帰宅したら5分で食べられる状態』まで調理を進めておくのも大事。この日は焼き鳥屋よろしく魚を焼き上がりの直前まで焼いておき、それから駅まで彼女を迎えに行きました。なお和風の夕食のリクエストのときは、副菜の用意だけ先に終えて、彼女のお迎えがてらスーパーでお刺身を買って帰るのもアリ。特に夕食が遅めのときは割引になっている可能性もあります」 　また、夜の時間帯にスーパーに寄ったときは、「見切り品で明日のお弁当に流用できそうな食材もないかチェックする」とのこと。 「まず狙い目はほうれん草。熱湯でサッと湯がくだけでおひたしにできますし、栄養価も抜群。お弁当のおかずの炒め物やだし巻き卵にも入れられるので、安くなってたらマストバイです。あと、まだ新鮮さが残った状態なら水菜もオススメです。手で千切るだけでサラダのベースにできますし、名前の通り水分たっぷりで歯ごたえもいいので、満腹感も得やすい野菜なんですよ」 　この先も水菜のサラダについて、「余ったお餅を揚げて載せると居酒屋の気の利いた突き出しみたいにりますし……」と話が続いたが、長くなるのでカット。『料理をするのが楽しい』『手料理で好きな人に喜んでもらうのが好き』『食材を計画的に使っていくのが得意』という男性は、ふみくんのようなヒモになれる可能性があるかもしれない！ ＜取材・文＝古澤誠一郎　写真提供・構成協力＝ふみくん＞