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口臭の2大原因をやっつける方法を歯科医が伝授「歯ブラシは要りません」

「舌苔」を「舌みがき」でやさしくぬぐい取る

 口臭原因の2つ目、②舌苔とは、舌にたまった垢のこと。皮膚と同じように、口の中の粘膜も新陳代謝を繰り返し、古くなった細胞を垢として排出しているのだ。  口内が原因の口臭のうち、約6割は舌苔からの臭いだといわれ、「あまり噛まないで食事をしていたり、汚れが残りやすいやわらかい食べ物を好んでいると、舌苔が蓄積していきます。すると、その舌苔をエサとして細菌がどんどん繁殖し、不快な臭いを放つようになるのです」と照山医師。  その舌苔を取り除くために効果的なのが、同書で紹介している「舌みがき」だ。  やり方はとても簡単で、ガーゼを人さし指に巻き、やさしく舌をなでるようにみがくだけ。 舌をみがく 鏡を見ながら舌苔のある場所を中心に、後ろから前へ指を動かして汚れを落とす。みがく回数は2~3回程度。右半分、左半分とわけるとふき忘れを防げる。鏡でチェックすることで、舌がんなどの早期発見にもつながるという。

「舌みがき」は口臭が強くなる朝に。歯ブラシでみがくのは絶対NG!

 そんな舌みがきをより効率よく行うためには、いくつかのポイントがある。  まず、ベストタイミングは朝。 「寝ている間は唾液が減り、口内環境が悪くなるため、朝は臭気も強くなる傾向にあります」と照山先生。  また、粘膜である舌は傷つきやすいため、汚れを浮かせるイメージでそっとなでることが大切だという。歯みがきのついでに、歯ブラシでゴシゴシとこする人もいるが、それは絶対にNGだ。 「舌の表面に傷がついて炎症を起こし、余計に臭いが強くなったり、味覚を感じる味蕾が傷ついて味覚障害を起こすことがあるからです」 舌みがきNG 口臭の原因となるプラークと舌苔を取り除く「毒出し歯みがき」と「舌みがき」。  ぜひ、今日から取り入れてみてほしい。  無自覚に周囲に臭いをまきちらす心配がなくなるうえに、口の中がすっきりして、さわやかな気持ちで一日をスタートできるはずだ。 毒出し歯みがき【照山裕子】 歯学博士。厚生労働省歯科医師臨床研修指導医。日本大学歯学部卒業、同大学院歯学研究科にて博士号取得。都内歯科クリニックにて診療を続ける傍ら、メディアにも多数出演。著書に『毒出しうがい』『歯科医が考案 毒出し歯みがき』 <文/日刊SPA!取材班>
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