激しいマウント合戦が繰り広げられるのは飲み会だけではない。2児の母である翔子さん（32歳・仮名）が、ママ友同士の「Zoomお茶会」で目にしたものとは……。 「うちは小学校2年生と保育園に通う子どもがいるんですが、もぉ～、コロナのおかげで2人共ずっと家にいるので本当に毎日地獄でしたよ。共働きの人に比べたら私なんて全然マシでしたけど、それでも自分の時間はほぼゼロ。毎週楽しみにしていたママ友との集まりも出来なくてストレスもマックスだったんです」 　翔子さんは専業主婦。旦那はテレワークとはいえ、週に2～3回は出社していたそうで、そんな時に仲の良いママ友が提案してきたのがZoomお茶会だった。 「最初はなんだかわからなかったけど、家でPCに繋いだままできるし、いいなぁって。子どもにお昼ごはんを食べさせて14時くらいから始めたんですけど、LINEでしょちゅう連絡はとっていたものの、やっぱりみんなで顔を合わせて話せたのはすごくよかったです」 　だが、おやつの時間を迎えた時、おかしな雰囲気になってきたという。 「おやつの時間になって子どもが催促にくるじゃないですか。ほかのママたちが出してきたおやつが異様に豪華なんです。ハーゲンダッツとかケーキとか。うちなんてお徳用のバニラアイスにポッキーさしただけだったんで、ほかのコのおやつを見たうちの子どもが『いーなぁ』って指くわえていて恥ずかしかったです」 　おやつだけではなく、前出の愛さん同様、服装でも「マウントを取られた」と感じたという。 「みんな結構ちゃんと化粧もしてるし、服装も割ときれいめで。でも、なにより子どもがすんごい高い服を着ているんですよ。もう一発でブランドものだろうなって。それで、『それどこどこの服～？』って聞いたら『あ、わかった～？』みたいな。 　ほかのママたちも『そのブランド、値段の割に生地もしっかりしていて可愛いよね。うちの子の服はね～』って、もっと高い子供服の自慢を始めるという（笑）」 　翔子さんは親子揃ってGUを着ていたそうで、話題に乗れず……。だが、そんなマウントママたちの気持ちを知ってか知らずか、子どもたちは素直だった。 「必死にみんながマウント取り合うなか、いちばん高い服を着ていた子どもが『ママ、もうこれ脱いでいい？』って言い出したんです。あ、やっぱりわざわざ良い服を着せたんだって思いました。ハーゲンダッツを食べた子どもも『これいつも買ってくれないのにね！』って。思わず吹き出しそうになりましたよ」 　オンラインだろうとオフラインだろうと、女はマウントを取りたい生き物なのかもしれない。＜取材・文／吉沢さりぃ＞ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』（イースト・プレス）、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』（ともに彩図社）などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X（旧Twitter）：@sally_y0720