「新宿」「夜の街」は悪なのか…コロナハラスメントの被害者続出
これまでの“日常”が戻りつつあるなか、東京都ではいま再び新型コロナウイルスの感染者数が三桁を超える日が続いている。その感染源として、小池百合子都知事が「夜の街」を連呼。ときには「新宿」と名指ししたうえで注意喚起したこともあった。
そのせいか「夜の街で働いている」「新宿に住んでいる」というだけでバイ菌扱いされるなど、コロナハラスメントの被害をうったえる声が相次いでいる。
「緊急事態宣言が解除され、6月からは働いていたキャバクラでも来客があるときだけは店に出れるようになりました」
新宿・歌舞伎町のキャバ嬢である純さん(25歳・仮名)によれば、少しずつだが街に人が戻りつつあるという。
「お客様の状況もさまざま。会社から酒席を禁じられている人もいるので、呼べる人も来れる人も限られています。それでも来店してくれたお客様は、『働けなくて大変だったでしょう?』と気遣ってくれる人や、『ずっと引きこもっていたから、お店が復活してくれて嬉しい!』なんて喜んでくれる人が多いです」
純さんは、営業をする際に電話やLINEだけではなく、LINEのタイムラインやInstagram、Twitterなども活用している。
「連絡先を知ってる方には直接営業がメインなんですが、意外とSNSも大事なんです。コロナ前もInstagramをきっかけに来てくれた新規のお客様とかも結構いました。だから、またお店が再開したことも書いたんですよ。もちろんお店側も私も充分に感染しないように対策はしているので、そのこともシッカリ書きました」
実際にSNSを見て来店してくれた客もいたそうだが、純さんとSNSで繋がっている友人の反応は冷ややかだった。
「OLの子とか仲良かった数人から『みんなが見てるSNSに……非常識だよ!』って言われたんです。今って、とにかく新宿の水商売に携わってる人間がみんな“悪”みたいなニュースが多い。私たちは、ちゃんと自粛もしていたし、キャストも従業員もコロナは出ていないし、お客様からも特に報告はあがっていないんです。にもかかわらず、“新宿”で“夜の店”だからって、なぜそこまで迫害されなきゃいけないのかなって。
『しばらく会いたくない』ってことを遠回しに言われたり、『これを機に水商売あがれば?』なんてことも言われたりしました。でも私は、水商売を好きでやっているので、そういうことを言われちゃうと悲しいですね。生活もあるし、実家も地方で帰ることも出来ない。ベストな答えが出ないですね……」
「夜の街で働いている」ことは悪なのか?
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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