サラブレッド女優・文音が、父・長渕剛から学んだこと
父は歌手の長渕剛、母は女優の志穂美悦子。まさに芸能界のサラブレッドである女優・文音が主演映画『いけいけ!バカオンナ~我が道を行け~』でコメディエンヌに初挑戦する。両親からストイックなDNAを受け継いだ彼女のその真っすぐな視線の先に見据えるものとは?
アラサー女子の友情を描いたコメディ映画『いけいけ!バカオンナ~我が道を行け~』に主演する文音。幼少期からバレエに打ち込み、アメリカ留学を経て女優として活躍する彼女は、日本を代表する歌手・長渕剛の娘として、その深い愛を受けて育った。
文音:両親からは一度も『勉強しろ』と言われたことはありません。ただ、『夢中になれることを追い続けなさい』とだけ。だから、けがでバレエができなくなっても挫折せずに、役者という新しい道を見つけられたのだと思います。
だが、女優として同じ芸能界に身を投じると、父は一転して厳格だった。
文音:アメリカで、たったひとりの日本人として精いっぱい舞台に立った後、父に言われたのが『よく頑張ったな! これからは日本人として、もっとやれることがあるんじゃないか?』という叱咤激励でした。もう少し労ってくれてもと思いましたが、常に新しいことに挑戦する父の背中から『やるなら絶対に妥協しない』というひた向きさを教わってきました。だから私も、昨年の撮影前、初のコメディで迷いがあったときに(永田琴)監督を追って中国まで会いに行ったんです。
今回のコロナ禍で、演技への思いも新たになったという。
文音:当たり前が当たり前じゃない。もうこれが最後になるかもしれない。だから、今を全力で夢に向かって突き進むだけです。この映画ではとにかくテンションの高い役柄なので、撮影直後に倒れるくらいエネルギーが必要でしたが、同時にもっと自分は成長できると感じました。いくつになっても挑戦することを諦めない。そんな役者であり続けたいです。
「夢中になれ」という父と母の言葉を胸に、女優として新境地を切り拓く!
【文音】
’88年、東京都出身。’08年に映画『三本木農業高校・馬術部』で主演に抜擢されデビュー。日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年は映画『ばぁちゃんロード』『おみおくり』、ドラマ『病室で念仏を唱えないでください』(TBS)をはじめ舞台など多方面で活躍。主演映画『いけいけ!バカオンナ~我が道を行け~』が7月31日より公開
撮影/ティム・ギャロ スタイリング/千葉 良 ヘアメイク/石邑麻由 取材・文/宮下浩純(本誌)
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