更新日:2020年08月05日 13:40
スポーツ

2020夏のセンバツ甲子園、コロナ第2波のなかスカウトが注目するのは?

2020夏のセンバツ甲子園観戦ガイド

コロナ第2波到来のなかプロのスカウトが注目するのは?

 全国の高校野球ファンが待ち望んでいた「夏の甲子園」が、いよいよ8月10日から始まる。新型コロナウイルスの影響で、センバツに続き、5月の時点で夏の大会も中止が決定していたが、その後、高野連が救済策を発表。春のセンバツに出場が決まっていた32校を甲子園に招待するかたちで、6日間にわたって各校1試合ずつの「交流試合」(2020甲子園高校野球交流試合)を行う。いわば、史上初の「夏の“センバツ”大会」となる。  現在、これと並行して、全国の各都道府県でも「独自大会」が開催されているが、新型コロナウイルスの「第2波」到来のなか、昨春のセンバツ大会で優勝を果たした東邦(愛知)は生徒の感染が判明したため出場を辞退。「交流試合」の出場校でも、県岐阜商(岐阜)や花咲徳栄(埼玉)の学校関係者がコロナに感染し、県岐阜商は独自大会への出場を見合わせることになった。  ただ高野連はクラスター対策に万全を期し、予定どおり交流試合を開催する方針だ。参加校は原則、公共交通機関を使用せず、チャーターしたバスでの移動が義務付けられ、宿泊も試合前日と当日の最大2日間のみ。観戦に関しても、野球部員とその家族などに制限され、例年、アルプススタンドで繰り広げられる熱のこもった応援合戦は、今年は見られないという。  それでも、高校野球ファンにとってはぜひ実現してほしい見どころ満載の大会となりそうだ。7月8日に、招待校の主将らが「Zoom」を通じて行ったリモート抽選の結果を見ると、近年稀に見る好カードが目白押しだからだ。 2020夏のセンバツ甲子園観戦ガイド まず注目したいのは、奇しくも昨夏の決勝と同一カードとなった8月15日の履正社(大阪)vs星稜(石川)。そして昨秋の神宮大会を制した中京大中京(愛知)と智弁学園(奈良)の一戦だ。長年、甲子園を取材してきたスポーツライターの佐々木亨氏が見どころを解説する。 「昨年は履正社が星稜を下して、甲子園優勝。雪辱に燃える星稜の中心選手は、ショートからキャッチャーに転向した4番の内山壮真。攻守にバランスがとれた素晴らしい選手です。迎え撃つ履正社は投手の岩崎峻典、長打力もあるヒットメーカー小深田大地ら優勝メンバーが残っての再戦なので、両校とも譲れない。また大会3日目、神宮大会の覇者・中京大中京と智弁学園の対決も目が離せません。  中京大中京の投手・高橋宏斗は今年に入ってから球速を増し150㎞台を記録。左腕には最速147㎞の松島元希がおり、盤石な二枚看板。バッテリーを組むのは長打力のある印出太一、そしてショートには走攻守三拍子揃った中山礼都とまったく隙がない。対する智弁学園は1年から4番を任せられた前川右京をはじめ、バッティングの優れたチーム。高橋投手と智弁打線の対決が見ものです」  そして大阪桐蔭(大阪)vs東海大相模(神奈川)と東西の強豪校同士の対決も実現した。意外にも両校は甲子園では初対決となる。
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高校野球界の横綱同士が大会最終日に激突
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