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コロナ感染拡大で本音と建前が渦巻く沖縄「観光客に来るなと言うけど…」

「内地(本土)の人には遠慮してほしい」と言うけど…

那覇市・国際通り

那覇市・国際通り(Photo by Photolibrary)

 いま特に多くの感染者を出している那覇市繁華街の店には、沖縄県から「休業要請」が出されるなど穏やかではないが、同エリアで飲食店を経営する城間明菜さん(仮名・30代)が声を潜める。 「正直、取材とかには『コロナが怖い』とか『内地(本土)の人には遠慮してほしい』とは答えるけど、内地のお客さんが来なかったら、私らは食べていけないのが実情ですよ。那覇市内は色々うるさいから、郊外や離島に行って、知り合いのホテルとか旅館の近くで、デリバリースナックとかバーをやろうって話もある」(城間さん)  那覇市中心部の飲食店従業員・宮里友子さん(仮名・50代)も、城間さん同様の思いを吐露する。 「いちばんのシーズンなのに、客に来てくれるな、とは口が裂けても言えない。県は時短営業の要請を出しているけど、うちはやりますよ。補償と言ってもぜんぶ出してくれるわけじゃないでしょう? 沖縄のマスコミも観光客に帰れ帰れと言ってるけど、内心はね……。このままじゃ、コロナで無事でもお金がなくて死んじゃうね」  那覇市は3日、県が支給する協力金のほか、時短営業や休業要請に応じた飲食店に対して、上乗せする形で協力金を支給することを決めたが、現実は厳しい状況にあるようだ。  本音と建前が渦巻く、感染者急増中の沖縄。法的強制力を持たない「おねがい」だけで、どこまで被害が食い止められ、県民の命が守られるのか。<取材・文/森原ドンタコス>
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