コロナ感染拡大で本音と建前が渦巻く沖縄「観光客に来るなと言うけど…」
例年であれば、今頃は観光シーズンの沖縄。しかし新型コロナウイルスの感染者が急増していることを受け、県は独自の緊急事態宣言を発出。玉城デニー知事は5日、本島から離島まで県全域に渡って範囲を拡大すると発表した。
そんななか、沖縄県で宿泊施設や飲食店を営む人たちは……。
「東京からのお客さんは、GoToキャンペーン除外の影響でほぼキャンセルに。大阪や名古屋、福岡からくるお客さんには、なんとか来てくれという思いでやってます。感染のリスクと言われてもね……」
沖縄県の某離島でリゾートペンションを運営する伊藤文夫さん(仮名・40代)はこのところ、朝一で到着する便を待ち、客を車に乗せて、ペンションまで送る日々。以前はこうした送迎サービスは行なっていなかったというが……。
「地元の方に見られたらなんと言われるのか。車にもスモークフィルムを貼って、中が見えないようにしてるんです。ペンションまで着いたら、目の前のプライベートビーチ以外、外に出ないようにお願いをして……」(伊藤さん)
食事や酒類の提供も、以前はそこまで積極的には行なっていなかった。というのも、島内にはそれなりに飲食店があり、客もそうした店で食事を取りたがったからである。
「今は、朝昼晩と出してますね。でも、ぜんぶは対応できないから、仲間の居酒屋にこっそり持ってきてもらって、それで商売になっている。客商売なのに、客を隠して商売しなきゃいけないのはツラいですよ」(同)
コロナ感染者が急増中の観光地・沖縄では…
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