なぜアウディは売れるのか? ドイツまで聞きに行ってきた!【フェルディナント・ヤマグチ】
写真で雰囲気をご理解ください。
⇒【画像】アウディ年次総会の模様はこちら
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=170349
<取材・文・撮影/フェルディナント・ヤマグチ>
SPA!読者のみなさまにおいては、大変ご無沙汰しております。フェルディナント・ヤマグチです。本誌の連載『恋愛の利回り』から足を洗って早二年。昨今はクルマ関連を中心に原稿を書いています。“フェルと言えばエロ”と、パブロフの犬の如く下半身に条件反射を起こした方には申し訳がありませんが、ここではクルマに関する話題をお届けします。
ドイツには、メルセデス、BMW、アウディ、と3つのプレミアムブランドが存在します。プレミアムブランドとは、簡単に言えば高級車メーカーです。販売台数に関しては長らくメルセデスとBMW“二強”の時代が続き、アウディは2、3歩後ろを歩くイメージだったのですが、ここ数年で大きくその流れが変わり、ヨーロッパ圏においては遂にその順位が入れ替わってしまいました。アウディは今、“欧州で一番売れている高級車”なのです。
何しろ売上高利益率が12,1%。設備投資にカネがかかる自動車メーカーとしては脅威的な数字です。日本では利益でトヨタを追い抜き、“最勝ち組”となったあの日産ですら、売上高経常利益率は6%に満たないのですから、その凄さも見当が着くでしょう。つまりアウディは売れているだけではなく、大変に“儲かっている”のです。
その秘密を探るべく、ミュンヘン近郊のアウディ本社で開かれた年次総会に出席して来ました。マーケティング担当役員や財務担当役員にもインタビューしたのですが、よく売れかつよく儲かっている理由は「洗練されたブランド力と製品のポートフォリオが適切だから」であるということです。ここで言うポートフォリオとは車種のラインナップを意味しています。つまり売れるクルマだけを揃えていて、売れないムダなクルマがない、ということです。
確かに日本のメーカーを見渡してみますと、「こんなのホントに売れるのかいな」と発売前から訝しく思うようなクルマがありますが、欧州メーカー、特にアウディはそうした“ムダ打ち”が圧倒的に少ない。そこが強さの原点であるようです。(Webなのに)紙幅に限りがありますので今回はこの辺で……。あとはハッシュタグ