“暴れん坊将軍が3D化”の謎
「仮面ライダーに松平健が登場!? なぜ?」とネットで話題にもなった映画『劇場版 仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル』『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』(8月6日公開)。
その謎を解明すべく、6月20日に行われた製作発表記者会見に行ってきた。
だが、その謎は冒頭の挨拶であっさりと解明してしまうことに……。
「本作のシナリオを作成していたのは3月。ちょうど大震災のころでした。今、ヒーローが、我々が子供たちにできることは?と考えた末に、思いやり、助け合いの精神を伝えること、そして親子で、おじいさん、おばあさんと一緒にきても笑って劇場をあとにできる作品をつくることだと考えました」(東映・専務取締役・鈴木武幸氏)
なるほど、そこで暴れん坊将軍の投入か。確かにおじいさん、おばあさんも孫と一緒に見たあとに、話がしやすいことは間違いない。さらにここで、驚きの発言が鈴木氏の口から飛び出した。
「本作は9割近くを3D化することに成功しました」
なに? ということは将軍・吉宗も3D化するのか!? と思っていたところ、のちに監督の柴崎貴行氏からも「日本初の時代劇3Dであるところも見所のひとつ」という発言が。会場で上映された予告編では、白い馬に乗った暴れん坊将軍の前を仮面ライダーオーズがバイクで疾走するという驚きのシーンも見られた。
さて、その暴れん坊将軍役の松平健氏が特別ゲストとして登壇。時代劇から飛び出してきたかのような将軍の姿そのまま。必死で写真を撮っていると、会場内を駆け回る人々が。
「スタッフさん、邪魔だよ」と思っていると、なんと、それは仮面ライダーの悪役!! 暴れん坊将軍対悪役の生チャンバラのご披露という、おそらく今後一生観ることのないヒーローショー演出であった。「邪魔だよ」などと思ってしまってごめんなさい。
さて、剣劇を終えた松平氏が舞台上で発言。
「私もこんなことになるとは思っていませんでした(笑)。でも、暴れん坊将軍として映画に出られるのはうれしい。最初にお話をいただいたときは、台本をいただけなかったので、びっくりしたというか、仮面ライダーと戦うのか!?と思いました(笑)」
子供の頃には自身も仮面ライダーを観ていたという松平氏は、オーズのバイクと共演したシーンでは馬が興奮して抑えるのに大変だった、などの撮影裏話を開陳。3D映画化については、「これまで、自分の立ち回りを作品で観てきましたが、3Dになると不思議な感じ」と発言。最後に、今回の映画の主題歌「手をつなごう ~マツケン×仮面ライダーサンバ」を松平氏が歌うことも発表され、記者会見は閉幕。
メモリアルイヤーである上に、時代劇の初3D化という映画史的にもエポックとなること作品、親子もおじいちゃん、孫も楽しめる作品になることは間違いない。
……さて、編集部に戻り、記者会見でもらったお土産を確認したところびっくり! なんと、15点ものヒーローグッズが入っていた。たびたび、こういう記者会見にはお邪魔しているが、ここまで点数が多いのもはじめて。息子への点数稼ぎができるので、ありがたいかぎりだ。あ、もちろん、映画は息子と一緒に観にいきます!!
取材・文/織田曜一郎
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