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Uber Eats配達員の“稼ぎどき”は雨天と日曜日。「浜松」でいくら稼げる?

名古屋に向けて出発

 15日目、朝食ビュッフェで腹を満たしてからホテルをチェックアウト。名古屋に向けて出発した。  僕が名古屋に急ぐのには理由があった。ひとつは名古屋のような大都市ならば確実に稼げるだろうということ。そしてもうひとつは宿泊費がいちばん安いところで約1000円と非常に安いということである。それだけ宿泊費が安ければそこまで必死に稼がなくていいので、丸一日ゆっくり休んだり、観光したりする余裕も出てくるだろう。  しかし、浜松から名古屋までの距離は約115キロととてつもなく遠い。もう嫌だ。もう走りたくない……。そう悲鳴をあげる体に鞭打って自転車のペダルを漕ぐ。
道の駅

浜松から名古屋の道中にあった道の駅でしばし休憩

 さらに悪いことに昼頃からはポツポツと雨が降りはじめた。せめてもの救いは坂道がそれほど多くないことだった。

ゲストハウスの主人もUber Eats配達員

 この日から4泊予約していた名古屋のゲストハウス「Hostel Ann」に到着したのは午後8時頃。浜松を出発したのは午前8時頃だったので、途中で何度かの休憩を挟んでたっぷりと12時間もかかったことになる。
HostelAnn

名古屋のゲストハウス「Hostel Ann」にチェックイン

 老舗旅館の風情のこぢんまりとした佇まいのゲストハウス。チェックインの際、ここの主人が僕のウーバーのバッグを見て訊いてきた。 「それはウーバーのバッグですか?」 「ええ、これで旅費を稼ぎながら自転車で旅してるんですよ」 「僕もウーバーの配達やってますよ」 「え、そうなんですか!」  最近は宿泊客が減ってきているので、宿泊業の合間にウーバーの配達で稼いでいるのだという。しかし、彼は最後にこう付け加える。 「名古屋はあまり鳴らない(配達リクエストが入らない)ですよ」  あまり鳴らないといってもいったいどのくらい鳴らないのだろう。名古屋では少しはのんびりできるだろうかと期待していたのだが、早くも先が思いやられてしまうのである。
小林ていじ

Uber Eats配達員の仕事で旅費を稼ぎながら、東京から沖縄まで自転車で旅する筆者・小林ていじ

【13日目】 <支出> 食費:1595円 <収入> 5964円 残金:4701円 【14日目】 <支出> 食費:715円 洗濯乾燥:450円 合計:1165円 <収入> 5216円 残金:8752円 【15日目】 <支出> 食費:1887円 宿泊費4泊分:4226円 <収入> 0円 残金:2639円 <取材・文/小林ていじ>
バイオレンスものや歴史ものの小説を書いてます。詳しくはTwitterのアカウント@kobayashiteijiで。趣味でYouTuberもやってます。YouTubeチャンネル「ていじの世界散歩」。100均グッズ研究家。
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