ぼっち系大学生YouTuberのその後。一般企業に就職、社内ぼっちに
日大アメフト部悪質タックル事件が世間を騒がせていた2018年6月、日刊SPA!では中央大学の学生YouTuberステハゲ氏にインタビューを敢行。大学と学生YouTuberとのビミョーな関係について紹介した。
当時からぼっち系大学生YouTuberとしてカルト的な人気を誇ってきたステハゲ氏だが、今年9月に中央大学を無事に4年半かけて卒業したことを動画で報告。大学卒業に伴って一般企業に就職し、結婚して自分の家庭まで築いているらしい。
大きな節目を迎え、着実に人生のコマを進めているように見えるステハゲ氏だが、今回は始まったばかりの社会人生活で彼が抱える苦悩を紹介していく。
チャンネル登録者数17万以上を誇るステハゲ氏。2年前のインタビューでは、「稼げそう」「働きたくない」という、純粋とも不純とも言えない動機でYouTuberとして活動を始めたと語っていた。10月1日からはIT系の中小企業でSESとして働いているそうだが、どんな心境の変化があって就職を決意したのか。
「1年、2年とずっとYouTubeをやってきて、僕1人で食べていく程度だったらこのまま就職しないでも大丈夫かなと思ったんですけど。今の奥さんと出会って、自分としても相手の家族に少しでも安心してもらいたいと思いました。YouTuberの仕事自体がダメなわけじゃないですけど、娘の旦那がYouTuberで、しかも意味わかんない動画投稿していたら普通に嫌だろうなと。本当に最低限ですけど形だけでも社会人として、ちゃんとやっている姿勢を見せることが筋だと思いましたね」
YouTuberは生き馬の目を抜くような水物商売。家庭人として他の安定収入を確保するのは当然と言えば当然の判断かもしれない。
しかし、その就活は本当に「最低限」「形だけ」だったらしく、秋入社で検索してトップに出てきた数社にエントリー。最初に面接・内定した会社にそのまま入社するという、なかなかにテキトーな就活だったようだ。
「事前に少し調べればわかったことなんですが、その会社ってIT系の専門学校を卒業して入社する人がほとんどで、先輩社員でも僕より年下という方ばかりなんです。それは全然いいんですけど、お互い気を遣うというか、先輩社員さんたちがすごくやりづらそうにしてるのがなんとなく伝わってくるので、ちょっと気まずいですね(笑)」
話を聞く限り社長はステハゲ氏のことを気に入っているようだが、社員はほぼ全員男性で落ち着いた雰囲気の会社らしく、社長が教えるところによれば既婚者や交際相手がいる社員もいないのだという。仮にも“ぼっち系の陰キャラ”をひとつのアイデンティティにネットで活動していたステハゲ氏が、生まれて初めて「チャラい」と言われたというから相当かもしれない。
「普段は僕もめちゃくちゃ大人しいんで、あっていると言えばあっているんですが少し浮いてしまっていて。他の社員さんたちはみんな専門学校卒業してバリバリでスキルや経験を積んでやっているなか、知識も経験もない年上の僕だけ文系大卒の新人、しかも2年浪人して半年留年しているという(笑)。僕みたいな未経験の新入社員はめったにいないらしいです」
職場でも“ぼっち”化の傾向
最初に面接を受けた会社にそのまま入社
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1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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