仕事

Uber Eats女性配達員の素顔。パチンコ漬けの毎日から月収40万円へ

人間関係を避け、選んだ仕事は倉庫作業

はるちゃん

19歳の頃

 ガールズバーとは真逆の職場環境にも思える倉庫の仕事だったが、意外にも彼女には合っていたようだ。「仕事自体は本気でやれば結構できる方だと思う」と自分でも手応えを感じていた。生産性ナンバーワンスタッフとして表彰されたこともあったという。 「だけど何よりも良かったのは、人間関係ですね。倉庫の職場で働いているのは普通のおじさんやおばさんが多かったんです。普通の人との関わりを持てたことや、彼らとすごく仲良くなれたことから人と接することに対してもすごく前向きになれました」  そうして彼女にとっては自身にとって最長となる3年間もの間、倉庫の仕事を続けることができた。しかし一方でかなりのストレスもあった。残業も多く、毎日のように長時間の肉体労働をしなければいけなかったことから、仕事を続けられなくなるほどに体調を崩してしまったという。 「また、働くことが怖くなってしまいました。それでニートとなったんです」

365日ギャンブルの車中泊生活

 そんな頃に友だちの紹介で付き合い始めた彼氏は、かなりのギャンブラーだった。その影響で365日ギャンブル漬けの生活となる。 「それまで私自身ギャンブルは一切やったことがなかったんですが、その彼氏の影響でギャンブルをするようになりました。最初はスロットから入って、パチンコもやるようになって……365日の中でギャンブルをやらない日はなかったですね。負けてお金がなくなるたびに、自分の持ちものをどんどん売って軍資金にしていきました。  最終的には住んでいたシェアハウスの家賃が払えなくなってしまい追い出されてしまったので、彼氏の車で生活していました。彼氏も家がなく車で生活していたので、毎日2人で深夜からパチンコ店の駐車場に車を停めて、シャワーだけ借りられるところで身体を洗い、車中泊をして、早朝からパチンコをするという生活をしていました」  月にパチンコに50万円ほど使い、利益は調子が悪い月で0円、調子が良い月は100万円とかなりの振れ幅があった。そのため、勝ったぶんを貯めておき、収入の少ない時に備えて暮らすようになった。  パチンコだけで生計を立てているので2人とも賃貸の契約を結ぶことができない。車中泊をベースとし、たまに贅沢したい時だけホテルに泊まった。 「だけど、その彼氏とも別れることになって……突然私はひとりぼっちになってしまいました。ひとりになってからはもちろん働かないといけなかったのですが、1年もギャンブル生活のニートをしていたから普通に働くのも怖くなってしまって。  単発のバイトをしてはみたものの手持ちのお金がなくなりかけたタイミングでまたパチンコ生活に戻りかけてしまったんです。だけどある日、パチンコ店に足を踏み入れた時に『Uber Eatsの配達員なら誰でもすぐになれる』と友だちが教えてくれたことを、ふっと思い出して。すぐにパチンコ店のトイレでUber Eatsの登録をしました」
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「Uber Eats配達員」を始めて人生が変わった
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インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA

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