「転職のカリスマ」2人が語るウィズコロナ時代のキャリアアップ術
「強み」がない人は採用側を徹底分析する
たいろー:新卒採用では、最初はほぼ全員「何もできない状態」なので、まずは配属で「置かれた場所」で最善を尽くすしかない。僕は最初、営業がやりたかったけど人事採用担当だったんです。でも営業も人事も扱っている商品が違うだけで、自分の会社や商品の魅力を抽出して、選んでもらうという意味では同じでした。
これまでの勤務先でも、面接官として自社の魅力を上手に伝えて人材を口説く「アトラクト」というスキルがあって。人事採用担当のときに身に着けた能力が10年越しで活きたんです。仕事のスキルって、そういう風にどこで繋がっていくか意外にわからないものなんですよ。だから今わかりやすい形で自分の強みが見つけられなくても、足元を見つめて探していくしかないと思います。
――新型コロナの影響で転職市場にも変化が起きています。転職希望者が増える一方で、求人は減っている。今の転職事情をどう見ていますか?
たいろー:まさに二極化ですね。リーマン・ショック時の比じゃないです。あのときは全体が低迷していましたが、今回のコロナ・ショックは景気の偏りがすごい。業界によっては売り上げが瞬間蒸発している一方、インターネット系のサービスはクラウドファンディングなど、恩恵を受けている領域もあります。業界ごと厳しい企業からは、転職せざるを得ない人たちが市場に出てきているけど、こういう時に限って求人が少ないんですよね。
moto:僕はコロナによって本質が見えてきた部分が大きいと思っています。無駄な部分が浮き彫りになった。「この人材いるんだっけ?」という疑問があったポジションがどんどんなくなっていますよね。企業の受付担当がiPadに変わったように、人以外で代替できる仕事はなくなりつつある。一方で、メルカリみたいな企業はコロナによって伸びているわけで。自分にはどんな価値があるのか?を考えられる人が生き残る時代になっているように思います。
――では今、採用を強めている業種はどういった分野でしょうか?
たいろー:やはり中心はITでしょうね。B to BのDX案件を手掛けるような会社はむしろ追い風ですね。業務改善系のシステム導入っていまいち進みが遅かった印象がありますが、それが今では全国的に一気にデジタル化を推し進める大義名分ができた。
――そのような業界で専門性を発揮できる人は転職でも強いですね。
たいろー:ただ、僕もわかりやすさからあえてIT業界という呼び方をしていますが、本当は、すべての業界がIT産業だと思います。「IT=インターネットサービスをやっている会社」という認識は、狭すぎる。人事労務用のクラウドサービスだって、建設業向けの業務用チャットサービスだって、その業界で職務経験を積んだ人が活躍しているはずです。
お客様はITに詳しくない人だとしても、だからこそ、その立場の苦しみや仕事の面倒臭さがわかっているほうが具体的な解決策を導き出せますし、強みになります。 例えば「たまたま人事に配属されたけど、やりたいことは他にある」と漫然と仕事をするんじゃなくて、その仕事の具体的な苦しみをわかったうえでITに詳しくなって業務改善をすると、いきなり市場価値が出てくる。その意味では、若くて業務経験が確立していない人でも、今後はITリテラシーがあるという意味で有利な気がするんですよね。
moto:キャリアはかけ算が大事ですよね。加えて、目の前の仕事だけじゃなくてクライアントがどんな会社なのかとか、自分のステークホルダーを見るのも結構大事で。例えば公務員の人と話していると「自分には強みがない」とか「単純作業ばかりしているから転職先がない」とか言うんですけど、例えば省庁を相手にするビジネスをしている会社からすれば、彼らは貴重な人材なんですよ。行政向けの営業は、一般的な営業とは少し毛色が違うので、そういうパイプを持っている人やカルチャーをわかっている人のニーズがある。
公務員として大きな成果がなかったとしても、自分が持つ経験にかけ算をする戦い方をすればいい。自分が持つ強みは働く人全員にあるはずなので「自分の経験が活かせるポジションを見つけること」が大事だと思いますね。
たいろー:そうですね。ドメイン知識というか、特定の業界構造をちゃんと知っているのって、実はかなり強みなんですよね。

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