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#金森式で驚異のマイナス28㎏。元寿司職人が考えた勝負レシピとは?

■死の淵から減量で奇跡の生還! 干物やあら汁が持つポテンシャルとは

 1日1.5食の断糖高脂質食を徹底し、サプリメントも欠かさない。たゆまぬ努力が実を結び、3か月後には20㎏もの減量を達成したスーさん。 「体重が減っただけでなく、糖尿病の数値も正常に戻りました。さらに、その他たくさんあった病気の症状もほぼ出なくなったのです。腎結石、左腎盂尿管移行部狭窄症などは手術しないと治らない病気なのですが、医者からは『太りすぎで手術ができない』と言われていました。それも、痩せて手術ができるようになったんです」

136㎏の時に着ていたニットはダボダボに。ベルトは緩んでもはや意味を成していないほどだ。定期的に太っていた頃の服を着て、痩せたことを実感している

 では、スーさんを減量に導いた勝負飯は何か。 「よく食べていたのは干物やあら汁、おでんなどです。基本は安い食材をうまくかけ合わせて、作り置きをします。前日の食事で使った食材を、リレー方式で次の日に別レシピにしていただく。そうやって食費と手間を省いていきました。干物やあら汁は、こういう使い方に最適です」  元寿司職人のスーさん。ツイッターでは、魚を用いたレシピが大好評だ。 「一番反響が大きかったのは干物です。断糖高脂質食でよく食べられるサバ缶が実は苦手で……。もともと、生臭い魚がダメだから新鮮な魚を扱う寿司屋で働いていたくらい(笑)。その点、干物はサバ缶が苦手な人にもオススメです。また、サバ缶と同様に苦手な人が多いのが魚醬。そこで、魚醬、カツオ節、昆布、ショウガ、焼酎、水をブレンドした『魚醬めんつゆ』を考案しました。魚醬独特の臭みがなくなり、肉や魚、温玉にかけて食べると、とてもおいしいです」

安くておいしいあら汁。魚のくさみを消したいときは、海水くらいの塩水で血合いとぬめりをきれいに洗うことでかなり変わってくる

■あら汁のレシピを公開

オメガ3をしっかり摂取できるので、体内の炎症を抑えてくれる。新鮮な魚が手に入る地域の人には馴染み深いかもしれないが、都市生活者には目からウロコのメニューだろう。シンプルかつ安価な食材で最高のパフォーマンスを出す最強スープだ

【材料】(作りやすい分量) ● 魚のあら、エビの頭など……500g ● 長ねぎ(青い部分)……1本分 ● 生姜(薄切り)……1個分 ● 水……適量 ● 塩またはしょっつる……適量 【作り方】 1. 魚のあらは大きければ一口大に切り分け、塩(分量外)を振って10分ほどおく。ぬめりや血合いが取れるまでよく洗ったらザルに乗せ、熱湯をまわしかける。 2. 圧力鍋に(1)、長ねぎ、生姜を入れ、かぶるくらいの水を入れたら蓋を閉め、中火にかける。圧力鍋のピンが上がったら弱火にして20分加熱する。※ 煮込む時に焼酎を少量入れても、生臭さが取れます。また、圧力鍋でなく普通の鍋でも可。 3. 火を止めて、ピンが下がるまで放置する。 4. アクをとり、仕上げに塩またはしょっつるで味を調える。追加で煮詰めて旨みを凝縮させても◎。 * * *  今でこそ断糖高脂質食ダイエットを楽しんでいるスーさんだが、当初はひどいケトフルーに悩まされたという。糖質の離脱が引き起こす体調不良のことだ。 「断糖高脂質食を始めて1週間は平気でしたが、2週間めが本当にキツかった。長年積み重ねてきた胃の糖化により、ケトフルーが過酷だったのです。寝ていても胃酸が上がってきて気持ちが悪くなり、胃液を嘔吐することも。水溶便もひどかったです」  それでも、スーさんの心が折れることはなかったという。 「病気に侵され続けることを考えたら、数週間の我慢なんて苦ではありません。今こうして元気でいられるのも、すべて#金森式のおかげです。まだ肥満の域を脱してはいませんが、目標体重の66㎏まで突き進みます。この経験を活かして、いつかは断糖高脂質食レシピのお店でも出せたらいいなと思っています」  断糖高脂質食に開眼したスーさん。彼のレシピを含め、『ガチ速“脂”ダイエット 極上レシピ大全』では麻布の名物シェフや料理研究家による珠玉のレシピを39種公開している。コロナ太りの解消にぜひ、役立ててほしい。 【スーさん(35歳)】 ’85年生まれ。寿司職人を経て、現在は料理研究家として事業の立ち上げを思案中。ツイッター(@taisitu_kaizens)で「#スーレシピ」と検索すれば、オリジナルレシピが盛りだくさん 取材・文/桜井カズキ
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ガチ速“脂"ダイエット 極上レシピ大全

「もう飽きたとは言わせない」――珠玉のレシピ集、ここに完成
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