更新日:2021年01月29日 19:06
エンタメ

ハリウッドで最も有名な日本人女優・水原碧衣の奇妙なデビュー秘話

ハリウッドの大スターと同じ舞台に立つ意味

――中国の怪しげなエージェントから始まった物語がフィナーレでハリウッドのレッドカーペットを歩いた。まるで映画のようなストーリーです。 水原:私からすると女優業を諦め切れずに中国に渡ってキャリアを築き始めたのでハリウッドは夢のまた夢というか、夢にすら思い描けなかった場所だったんです。それが賞レース期間中、ロスに約3か月滞在して映画関係者のパーティにも何度か出席を重ねると、さまざまな方と出会わせていただいて。  ある時「週末、映画のオーディションがあるから参加しない?」と声をかけられ、「ハリウッドのオーディション!? すごい!」と率直に行きたいと思っていたんですが、『フェアウェル』の花嫁役とわかると、「そんな大物が来るような作品じゃないから失礼した、忘れてくれ」と驚嘆した表情で言うんです。  ロスで出会った友達と集まっていると「君は私が今まで同じ空間で会話した一番の有名人だ」とか、ニューヨーカーから「半径2m以内に近づけた最も有名な人」と言われたりして。『グリーンブック』に出た俳優さんからも「誰もがあの人とわかる役柄まで君は来ているんだよ。正直羨ましい!」と告げられたり。米国でこんなに話題になっていると全く思っていなかったので、映画関係者の応対で改めてすごい映画に出演したんだと気づいたんです。  それで賞レースが始まり、実際に受賞式に出席するとロバート・デ・ニーロさんやニコール・キッドマンさん、アル・パチーノさんなど錚々たるメンバーがそこら中に座っていて、見渡す限りのハリウッドスター。同じ会場にいても、夢のようでした。興奮しながらも「ミーハー全開はダメだ。落ち着け」と言う自分もいるんですよ(笑)。 ※1/26発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです 【Aoi Mizuhara】 岐阜県出身。京都大学法学部卒業。早稲田大学法科大学院中退後、北京電影学院演技科に留学、首席で卒業。中国で映画、テレビドラマを中心に活動。北京首都国際空港の日本語アナウンスも担当。メンサ会員。特技はダンス、武術。憧れの人はジャッキー・チェン 取材・文・撮影/加藤慶 撮影協力/芦屋マリーナ
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週刊SPA!2/2号(1/26発売)

表紙の人/ SKE48

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