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資産はゼロ。「すべてはコロナのせい」と主張する、困った母親

母親を支援できないか…突然届いた手紙

手紙 「緊急事態宣言中なので、僕はほぼリモートワークで家にいました。これまでは郵便受けを開ける習慣はなかったのですが、夕方に散歩としてウォーキングに出かけているので、自分で開けてみたんです。すると、見覚えのない郊外の都市名が入った封筒が届いていました。宛名は僕で『母親が生活保護の支給に相談に来ているので、支援できないか』という内容でした。  父にすぐ相談しましたが、母には財産分与としてかつて家族で住んでいたマンションや、貯金などもすでに分けていたようでした。他にも生まれ育った土地の不動産もあったはずなので、僕は慌てて不動産登記を調べました」

すでに資産はゼロ! すべてはコロナのせいと母は主張

 すると、豊さんは衝撃の事実を知ることになる。 「不動産登記なども調べたのですが、土地もすべて売り払われていました。封筒の宛名にあった役所に問い合わせると、母はなんと資産ゼロ。貯金もない状態だというのです。しかも『すべてコロナのせいで、夫に家を追い出された』と言っているとか…。飽きれて言葉も出ませんでした。異性関係もだらしないですから。多分、男性に貢いだに違いないと想像しています」  親子関係は簡単には切ることができないが、豊さんには奥さんとまだ小さな子どもがいる。 「僕も、いつクビになるかわからないなか働いて、自分の生活で精いっぱい。コロナを理由に仕事がないと言って、母が今度は僕に支援を求めてくるのではないかとヒヤヒヤしています…」  コロナ禍をきっかけに、家族の絆が深まった家庭もあるかもしれない。しかし断絶していた家族が、久しぶりに連絡を取るきっかけとなるのは、もしかしたら金銭問題かも。早く経済活動が、元の生活に戻って貰いたいものだ。<取材・文/阿佐ヶ谷蘭子>
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