仕事

「共働き」「兼業」しないと食えない? 10年後の日本がシビアすぎた

どうやって生き残る?

稼ぎ方

リモートワークの状態化、地方への移住、通勤の解消で、生活コストの高い都心に住むことはナンセンスと言われる時代が来る

 そんな時代の生き残り策は、どこにあるのだろうか。 「それには収入源を増やすしかありません。生活コストの安い地方に家を持って、リモートワークで本業は維持しつつ、副業、投資、夫婦や家族で働くダブル、トリプルインカムなど収入のバスケットをとにかく増やす。そうして自分たちのライフスタイルをつくるのが10年後には当たり前になっていると思います。  その頃には共働きがスタンダードになり、一方しか働いてない家庭は『片働き』なんて呼ばれているかもしれません」  中高年にシビアすぎる未来。自分の身は自分で守るしかない。

【未来予想】ITスキルゼロ先輩の尻拭いをすればAI上司に睨まれ

 現在45歳のサラリーマン、素波太郎(年収500万円・妻40歳・娘4歳)をモデルケースに、10年後を「未来予想」してみた。今回は会社編。リモートワークが定着した働き方のなか、上司は人間ではないかもしれない――。 =====  203X年3月2日、新人時代に面倒を見てくれた先輩社員に呼ばれ、久しぶりに出社した素波太郎。机に座ると、電子データをプリントアウトした書類が山積みに。 「素波クン、データに間違いがあるそうなんだけど、全然わからなくてさ……頼むよ」  ITスキルがほぼゼロで出世コースから外れた先輩は、今や労働意欲もゼロ。なのに会社には毎日出勤している。労働組合の強さゆえ、皆勤者は解雇しづらい。定年退職までの日々を、指折り数えて待つ厚顔な男だ。  先輩の尻拭い作業をしぶしぶ続けていた太郎の隣に、AIロボットがスッと接近してきた。 「素波サン、勝手に出勤しては困ります。就業規則違反になるから、早く帰ってください」  今やAIが管理職。感情的に言い返すことも叶わず、思わず先輩を睨んだ……。
井上智洋氏

井上智洋氏

【経済学者・井上智洋氏】 駒澤大学経済学部准教授。専門はマクロ経済学、貨幣経済理論、成長理論。AI事情にも造詣が深く、『人工知能と経済の未来』(文藝春秋)など著書多数
平康慶浩氏

平康慶浩氏

【人事コンサルタント・平康慶浩氏】 セレクションアンドバリエーション代表取締役。人事コンサルタント協会理事などを務める。『給与クライシス』(日本経済新聞出版)など著書多数 <取材・文/真島加代(清談社)> ※週刊SPA!3/2発売号の特集「[10年]生き残り戦略」より
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週刊SPA!3/9号(3/2発売)

表紙の人/ BEYOOOOONDS

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