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大阪などから泊まりがけ「越境飲み」にくる客に奈良県民が困惑

観光スポットの人出は少ないが居酒屋には……

奈良

写真はイメージです

 話を聞いたのは奈良駅近くの居酒屋の店員。聞けばこの店員も大阪からの越境組だという。 「奈良公園など観光地に来る客はほとんどいませんが、うちみたいな居酒屋に県外からのお客さんが多く来ていました。うちは今、正午から午後8時までの営業なのですが、みんな昼から飲みに来ているんですよね。私は奈良に住んでいて普段は大阪の居酒屋で働いているんですが、緊急事態宣言で休業になってしまったんです。  ここのオーナーにGW中だけ奈良に手伝いに来ないかと誘われて働いている立場なので、お客さんが来てくれることに不満は言えないのですが……。でも、大阪や京都から観光もしないで飲みに来たというお客さんを見ると複雑な気持ちになりますね。奈良駅周辺では県外からの客が怖いからといってGWの間は休業しているという飲食店もありましたね」

閉める店が多いのは奈良の県民性?

 一方で、「閉める店が多いのは奈良の県民性かも」と語るのは、奈良駅周辺のバーに勤めるスタッフだ。 「大阪で飲食店を経営している知り合いに聞くと、『大阪では他の店が休業するのなら自分の店は開けたい』という人が多いと言うんですよ。でも、奈良は元々夜が早く、普段でも奈良駅周辺の飲食店は深夜0時には閉まるんですよね。  奈良では深夜まで飲むのであれば家から徒歩圏内の近所で飲むっていう人が多いので駅前までわざわざ出てくる人がいないんです。それに、他の店が閉めている中、1軒だけ営業していたら近隣の目も気になってしまう。  深夜まで営業して、酔っ払いが店前でたむろしたりしたら苦情が来ることにもなりかねないですからね。今回の時短はあくまでも『お願い』という形だし罰金もないので別に守らなくても良いのでは、と思われるかもしれません。保守的な奈良の県民性が出た結果なのかもしれませんね」
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泊まりがけの客は増えたが……
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