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話題の「車中泊」に潜む感染リスク。車内クラスターの可能性も

数年前からひそかな盛り上がりを見せていた「車中泊」が、コロナ禍で再燃しているという。車中泊=生活に困っている車上生活者というイメージは払拭されつつある一方、いまだ残るリスクとは? 最新事情を追った。

車中泊といえど感染リスクは存在

車中泊

写真はイメージです

 50代から車中泊の旅を実践し始め、多数の関連著書を上梓している武内隆氏は、次のように話す。 「車中泊は、長距離運転手を始め、物品販売、旅芸、調査などの人々が仮眠をとる形で始まりました。そして乗用車が普及し始めた’50年代頃から、一般人にも浸透。当時は車中泊人口がそれほど多くなく、どこにでも自由に駐車できましたが、やがて路駐もできなくなった」  しかし24時間トイレが使える「道の駅」の普及や一般車の利用、ネットや書物などの情報とともに愛好者も急増。ホテルや宿のない場所にも宿泊でき、早朝や夜間、予定変更などの行動が便利だという点に醍醐味を感じている人も多いようだ。  だが中には迷惑行為も目立ち、そのために車中泊が禁止される場所も増えてしまった。

行先の地域への配慮も必要

 コロナ禍の現在は、観光地を避けて海・山・川へ出かける、客が激減したホテルや施設が車中泊用に貸し出している駐車場を利用するなどの方法で車中泊を楽しむ人が急増。  さらに最初の緊急事態宣言後は、人の集まらない場所で車中泊をする派と、車中泊そのものを控える派の二極化が目立つようになった。「たとえ自治体の要請に合致していたとしても、行く先の地域には配慮すべき」と武内氏は言う。 「車内にいる限りは、車外のウイルスに関してすこぶる安全というのが車中泊の長所ではあるが、同乗者に感染者がいればこれほど危険なことはない。単独でない限り、家族や友人といえども同乗を決める前にはリスクを十分に検討すべきでしょう」  また乗車定員に近い人数の場合はゆっくり就寝できない場合もある。 「健康にもよくないので、脚を伸ばして寝られるスペースを確保することが重要」  複数人での車中泊は言わば「移動する密」。単独でも車外での感染対策を怠れば、自由気ままな天国から一気に地獄へと変わりうるのである。 【車中泊専門家・武内 隆氏】 60代でキャンピングカー購入。北海道から沖縄まで車中泊旅行を楽しむ。著書に『車中泊入門』(山と渓谷社)など <取材・文/和場まさみ>
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