関根勤×明石家さんまが語るお笑い論「東京と大阪の笑いには厚い壁があったから……」
―[インタビュー連載『エッジな人々』]―
お笑い界を引っ張る、レジェンド2人の共通点は「嫌われないこと」。普段、雑誌インタビューを受けない多忙な明石家さんまが、関根勤の芸歴50周年を記念した書籍『嫌われない法則』のため対談が実現! ずっと好かれる2人が出会いや東京・大阪のお笑い論を語った!
――長いお付き合いのお二人ですが、そもそもの出会いはいつ頃だったのでしょうか?
明石家さんま(以下、さんま) 僕が19歳か20歳かの、デビューしたての頃ですね。当時大阪にあったうめだ花月という劇場に出演して「京子ちゃんシリーズ」(※1)というネタをやっていたんです。そしたら、1階席に座っている数少ないお客さんがほとんど笑っていないのに、バルコニー席からキャッキャと笑っている声が聞こえるんですよ。
(※1)さんまが高校3年生のときに文化祭で披露したネタ。「京子ちゃん、パーマあてたん?」「ううん、昨日洗濯機の脱水機に頭から突っ込んだの」という実話をもとにシリーズ化された
関根勤(以下、関根) 僕はまだ22歳でね。大阪のテレビ局での仕事帰り、当時のマネジャーに「本場の笑いを勉強しよう」と言われて、うめだ花月に行ったんです。そしたら、他の芸人さんとは違う、シュッとした人が舞台に出てきてね。
さんま まだ若かったから(笑)。それから数年後、ある番組でお会いしたときに「舞台観ました」と言われて、バルコニー席で笑っていたのが関根さんだったことがわかったんです。
関根 とにかくネタの「間」がカッコよくて。それに、自分のセンスと近いものを感じました。
さんま 当時は、東京と大阪の笑いには厚い壁があったから、わかってくれる人がいたことがうれしかったし、僕も不思議なことに関根さんと小堺君の「コサキン」の笑いが大好きだった。考えてみたら、不思議なエネルギーの惹きつけ合いですよね。68歳と70歳になった今も一緒に仕事をしているわけですから。
僕らはアマデウスとサリエリのような関係
―[インタビュー連載『エッジな人々』]―
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