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研究されつくしたサッカー日本代表、オーストラリア戦で見えた新たな“強み”とは

システム変更に即対応できるチーム力

サッカー日本代表

写真提供:JFA

「我々のストロングポイントがしっかりと出せるように、そして相手の良さを消せるようにということを考えた」  森保監督が挙げたシステム変更の理由だが、これは当たり前のことでなぜサウジアラビア戦までの3試合でできなかったのかが疑問に思われる。森保監督は自身の進退について、「毎試合覚悟を持って臨んでいる」と常に語ってきていたが、サウジアラビア戦に負けたことで本当に覚悟ができたのだろう。  選手たちは、そこから中4日間、移動やリカバリーの時間を差し引くと実質2日間のトレーニングで、このシステム変更に対応した。今の選手たちには、それだけの力がある。その力を信じて、これからの6試合もしっかりと相手を分析した戦略を立てて試合に臨んでもらいたい。

遠藤航のボール奪取率が強み

 サウジアラビア戦までの3試合は、自分たちのストロングポイントだけを考慮した戦略だった。しかし、それは相手に研究しつくされ、もはやストロングとはならないものになっている。現に、アジアでは圧倒的にボールを支配できると思われがちだが、サウジアラビア戦とオーストラリア戦ではいずれも相手より下回っている。  それよりも生かすべきストロングポイントは、遠藤航のボール奪取率だ。彼により相手のゴールに近い位置で奪わせ、それをどうゴールに近づけるかを考えるべきだ。相手がどうボールを動かすかを研究し、連動して相手を追い込みボールを奪うかを考えられれば、自ずと決定機も増えるはずだ。それこそがオーストラリア戦での収穫と言えるだろう。 <文/川原宏樹>
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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