また、人は無意識のうちに自分の名前にアイデンティティを持っているのです。名前が同じ人に対して好印象を抱いたり、名前に自分と同じ字が入っているブランドの名前を好んだりするいうこともありますよね。 　それは「自分の名前」が持つ心理的効果がもたらしたものだったのです。 　そんな簡単なことで好感度が上がるなら「すぐやってみよう！」という方も多いと思いますが、この際に注意点があります。名前を呼ぶことで相手の心を開く効果はありますが、呼びすぎると評価が下がるという実験の結果が出ているんです。 　男女の会話で15分間の間に、男性は会話の中で、女性の名前を6回以上呼びます。そして、女性に男性の印象を確認するという実験を行ったところ、意外な結果が出ました。 　繰り返し自分の名前を呼ばれた女性は、男性に対して「嘘っぽい」「馴れ馴れしい」といったネガティブな印象を持ってしまったのです。 　このことから15分に6回を超えない回数、つまり会話中に名前を呼ぶペースとして3分に1回以下で抑えるのが効果的と考えられています。