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「ひとりでいることが一番の軽量化」キャンプブームの火付け役・ヒロシが語る人生譚

キャンプしている時の気持ちを言葉に

 キャンプYouTuberとして、業界を牽引する存在となったヒロシ氏はキャンプ中に様々な言葉が去来するという。2021年9月に発売された日めくりカレンダー『人生、ソロキャンプ』から、今も心に残る言葉を聞いてみた。 「日めくりカレンダーの言葉は焚き火を見ながらだったり、キャンプに行く道中で思ったことを書きました。個人的には、軽量化が叫ばれているなか、『ひとりでいることが一番の軽量化だ 』という言葉が気に入っています。『普段は脇役でもソロキャンプでは俺が主役』というのも、ソロキャンプ中に思いついた言葉です」  この日めくりカレンダーには、言葉を生み出した環境だけでなく、ヒロシ氏の体験や経験から生みだされた深い言葉が詰まっている。こういった奥深い世界観が、お笑いのネタとなり、人々を魅了してきたのだろう。  お笑いのネタだけでなく、キャンプ動画においても、映像や音のひとつひとつが観ている人を引き込んでいく魅力がある。果たして、お笑いのネタ作りとキャンプ動画制作に、共通しているところはあるのだろうか。 「どっちも自分の好きなように作っているだけなんですけど、やっぱりお笑いのネタは“人に寄せて”しまっている部分もありますね。ネタはベタなものがウケるので。逆に『ウケないけど入れておこう』みたいなものもあります。キャンプ動画は完全に、自分が『こう作りたい』と思う方向に作っています」
ヒロシの日めくり 人生、ソロキャンプ

キャンプ中にヒロシ氏の頭に浮かんだ名言が数多く収録されている

今、一番やりたいことは……!?

 大衆に合わせつつ作ったネタで大ブレイクを果たし、時を経て、完全に自分の心が動くままに作ったキャンプ動画でもまた、新たなブームを巻き起こした。人々を引き込む才能があるヒロシ氏に、今後のお笑い活動についての話を伺った。 「たまーにネタ番組に出ることもありますが、基本的にはネタはやってないです。『YouTubeでネタの配信を』という声もありますが、それもやらないと思います。ネタを書くこともコロナ以降はやっていません。  今のところYouTubeに力を入れてやっていくつもりですが、他にも音声配信アプリの『Radio talk』や『Voicy』などもやっています。今後も目新しいものを見つけて、自分に合うなと思ったらやっていくつもりです。今一番やりたいのはペアーズですね(笑)」  当初は「とにかく見返したいと思い、いろいろ挑戦していた」と語るヒロシ氏。失敗も多く経験したなか、趣味として始めたYouTubeで大きな成功を収めた。単なる趣味でも、発信しなければ何事にもならない。彼は発信することをやめなかったからこそ、今があるのだろう。見返したいという気持ちで行動し続け、お笑いとは別の形で人々を魅了し続けるヒロシ氏の今後の活躍から目が離せない。 文・構成/セールス森田
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
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