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40代で転職を成功させるための転職エージェントの賢い使い方

転職エージェントは“ゼロ次面接”

 ある転職エージェントで採用支援を行うAさんは自分たちの存在を“ゼロ次面接”と話す。 「転職エージェントに登録すると、面談があります。その席で転職理由や希望する職種、年収、待遇などを伝えます。これって、実は実質的な面接なわけです。エージェントには企業からほしい人材のリクエストが届きます。そのリクエストに当てはまる人を推薦したり、応募する際には推薦書という形で企業に応募者のデータを送ります。企業側からすれば、エージェント経由で応募、紹介してくる人物は既に一度、どんな人と成りかが人の目によって確認されているという認識になるのです。私たちの面談は実質的な面接、いうなれば“ゼロ次面接”なのです」  そのため、このゼロ次面接でいかに担当者を味方に引き込むかが重要なポイントになるという。

エージェントを味方に付ける意味

「登録された方には等しく面談をして、転職に向けた戦略を提案していきますが、やる気があって転職してくれそうな方には力を入れてアシストしますね。やっぱりやる気があって、意欲が旺盛な方はこちらから人事に対してプッシュしやすいんです」  Aさんによれば、30代を採用したいと考えている会社であっても、エージェントが実績やキャリア、姿勢を見て推薦したいと思ったら40代でも人事に対して熱く推薦することがあるという。そのため、まずは転職への第一段階として、エージェントを味方に付けるべきだとAさんは言う。だが、闇雲にエージェントの言うことに従う必要はないとも。 「合う人、合わない人っているんで、エージェントは複数登録して自分にあった担当者を見つけることも大切ですね。エージェントの担当者に自分を売り込むというよりも、何かあれば頼ってしまえばいいんです。現職での悩みなど些細なことでも相談してみてもいいんじゃないでしょうか。やっぱり話をするとその人がどんな人かってわかりますからね。そういう人って応援したくなるじゃないですか」  40代の転職活動は、ライバルを出し抜くためにも優れたサポーターを味方に付けることが大切なのである。 取材・文/谷本ススム
グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター
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