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永田裕志、54歳でも消えない“IWGP”への執念「生き様の濃さでは誰にも負けたくない」

プロレスラー永田裕志(54歳)の現在地

永田裕志

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【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます  永田裕志がデビュー30周年を迎えた。プロレスは「引き際」が難しいジャンルだ。コミッションに引退を勧告されることもないため、団体やファンから求められていたら、いつまでも現役選手でいることが可能。しかし一方で中年以降のレスラーが日常生活を送れないほどの深刻な大ケガを負ったり、ときにはリング禍に至るケースも後を絶たない。  今年、54歳になった永田の場合はどうなのか? かつてはIWGPヘビー級王者の最多防衛記録を保持し、団体の絶対的エースとして君臨していた時期もあったが、近年は新日本マットのメイン戦線からは遠ざかっているのが実情。ちなみに経営するリラクゼーションサロンは順調なため、無理して生活のために闘い続ける必要もなさそうだ。 「たしかに僕の場合、石に噛り付いてでもプロレスを続ける理由はないのかもしれません。じゃあなぜ現役でいるのかというと、悔いを残したまま辞めたくないんですよ。現状、やり残していることが2つあると考えているので。1つはIWGPヘビー級のベルトをもう一度巻く。もう1つは自分の息子に父親の背中をしっかり見せる。笑われるかもしれませんけど、これは大マジです」

中1の長男も父の試合をチェック

永田裕志 現在、永田の長男は中1で、レスリングに打ち込んでいる。永田自身もかつては全日本選手権で優勝を果たし、オリンピック出場に手が届くほどのレスリング・エリートだった。厳しい練習に耐えながら強くなろうと踏ん張る息子の姿を見て、永田自身も「俺もこういう熱い気持ちを失ったらダメだよな」と再確認する日々だという。 「やっぱり多感な時期ということもあって、僕の試合はすごく細かくチェックしているんですよ。勝敗はもちろんだけど、試合展開についても踏み込んで話してきますから。それは僕の教育方針でもありまして。というのも、レスリングに限らず競技者というのは往々にして勝敗の結果だけに気を取られがちなんですね。でも、実は負けた試合の中にも光る部分や次に繋がる課題が見つかるかもしれない。試合に負けたからといって『バカ! 何やっているんだ!』って頭ごなしに怒鳴るのではなく、『こうすれば勝てたかもしれないよ?』って考える習慣をつけさせるんです」
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勉強よりも大事なことは…
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出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆をおこなう。芸能を中心に、貧困や社会問題などの取材も得意としている。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)、『アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実』(竹書房)。

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永田裕志デビュー30周年記念興行
Blue Justice Ⅺ ~青義伝承~
9月11日(日)東金アリーナ
14:30開場/16:00開始

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