夜に寝つけないのは「体内時計のズレ」が原因?体内の24時間をリセットする方法
スリープコーチの矢野達人です。睡眠における悩みは様々ですが
「夜中になっても眠れない」
「朝、起きなきゃいけない時間なのにまだ眠たくて起きられない」
そんな悩みを抱える人は多いでしょう。なぜか夜になっても寝付けなかったり、寝たはずなのに朝ダルかったり……その原因は、体内時計のズレにあるかもしれません。
私たちは睡眠指導をする際に、「R90テクニック」というメソッドを使います。「R90テクニック」とは、90分×16サイクル=24時間と考えて1日を管理する「リズムマネジメント法」のことです。
この「リズム」とは、正式には「サーカディアンリズム」と言われるもので、わかりやすく言うと「体内時計」のことを指します。
・サーカ=約
・ディアン=1日
直訳すると「サーカディアンリズム=約1日リズム」ということになります。約1日ということは、ピッタリ24時間ではないということです。実際、我々の体内時計は24時間よりも少し長いリズムを刻んでいます。
それが何を意味するのか。例えば、体内時計が24時間ピッタリ周期なのであれば、毎日一定のリズムなので何も気にしなくても回復もパフォーマンスも安定しているはずです。しかし、24時間よりも長い周期ということは、何も気にしないままだと、毎日少しずつリズムがズレていくということです。
わかりやすく言うと、昨日は22時に眠たくなったのに、今日は22時よりも少し遅い時間に眠たくなり、次の日はさらに遅い時間になるまで眠気がこない……ということです。
これを続けていくとどうなるでしょうか? 少しずつ少しずつリズムがズレていき、夜中になっても眠れない。朝起きなきゃいけない時間なのにまだ眠たくて起きられないといった問題が発生します。
世の中には、このリズムのズレが原因で睡眠時間が確保できずに体調を崩し、メンタルまで崩してしまっている人がたくさんいます。そこまでの症状が出ていなくても、「なんとなく夜更かしが多い」「なんとなく朝が弱い」と思いながら生活している人は多いのではないでしょうか?
一方で、そのような症状に悩むことなく生活をしている人もたくさんいます。それは、R90テクニックの中でも指導する、ある「普通の行動」が、無意識的に体内時計を整えてくれているのです。
我々の体内時計のリズムは「ぴったり24時間」ではない
毎日少しずつリズムがズレると……
1
2
スリープコーチ。上級睡眠健康指導士。(一社)オルソスリープアカデミー代表理事。2016年に「快眠ほぐしサロン すいみん」(大阪市)をオープンし、約2万人の睡眠をサポート。また、企業向けに睡眠セミナーも実施してきた。2022年2月からニック・リトルヘイルズ氏と正式に契約し、アスリートに向けた睡眠指導も本格化。社会全体の睡眠の質を高めるために奮闘している。Instagram(@tatsutoyano)Twitter(@yanotatsuto)
記事一覧へ
記事一覧へ
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ