更新日:2023年02月24日 10:09
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スリープコーチが教える「2分間の瞑想」がもたらす驚くべき効果

 スリープコーチの矢野達人と申します。これまで運営する快眠サロンや企業セミナーを通じて、約2万人の睡眠をサポートしてきました。  最近では1日を90分×16サイクルと捉えて管理する「R90テクニック」というメソッドを元に、五輪選手などアスリートへのスリープコーチングも行っています。  そんな経験から、皆さんが「日々のパフォーマンスを最大化させる」ための、睡眠改善のテクニックをお伝えしていきます。

スリープコーチの矢野達人氏

世界中から注目される休息方法「MCRP」とは?

 近年は、仕事の合間に短めの仮眠をとることの有効性が知られるようになり、仮眠時間を設ける会社も増えてきています。本連載でも、過去2回にわたってCRP(Controlled Recovery Period)という、「計画的にとる短めの仮眠」の効果をお伝えしてきました。  ただ、どれだけ効果的とはいえ、仕事の環境などによっては難しい人もいるかと思います。そんな人にオススメしたいのがMCRPという休息方法です。MCRPとは、「Micro Controlled Recovery Period」の略で、要するにCRPのマイクロ版ということになります。  CRPは20分程度にするというポイントがありましたが、MCRPは「2分」です。「2分で眠れるのか?」と感じる人もいると思いますが、MCRPは”眠りません”。2分間、ただ目を閉じながら呼吸を整えて、意識を”無”にするだけです。  これは、マインドフルネスのテクニックの一種で、「2分間瞑想」とも呼ばれます。瞑想の効果はバカにできません。様々な研究結果によって、血圧の降下や不安感、抑うつ感、不眠の改善が期待できることが示唆されています。  1979年にマサチューセッツ大学でストレスマネジメントプログラム「MBSR(マインドフルネス・ストレス低減法)」が開発されたことに始まり、2007年にはGoogle社が、マインドフルネスの概念を大きく取り入れたリーダーシッププログラム「SIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ)」を開発するなど、様々な分野で活用されている有効なテクニックです。
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正しい瞑想のとり方の3ステップ
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スリープコーチ。上級睡眠健康指導士。(一社)オルソスリープアカデミー代表理事。2016年に「快眠ほぐしサロン すいみん」(大阪市)をオープンし、約2万人の睡眠をサポート。また、企業向けに睡眠セミナーも実施してきた。2022年2月からニック・リトルヘイルズ氏と正式に契約し、アスリートに向けた睡眠指導も本格化。社会全体の睡眠の質を高めるために奮闘している。Instagram(@tatsutoyano)Twitter(@yanotatsuto

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