「エアコンの設定温度」は快眠できる室温ではない。熟睡できる寝室の作り方
スリープコーチの矢野達人と申します。これまで運営する快眠サロンや企業セミナーを通じて、約2万人の睡眠をサポートしてきました。
また、最近では1日を90分×16サイクルと捉えて管理する「R90テクニック」というメソッドを元に、五輪選手などアスリートへのスリープコーチングも行っています。
そんな経験から、皆さんが「日々のパフォーマンスを最大化させる」ための、睡眠改善のテクニックをお伝えしていきます。
皆さんはどれくらい寝室にこだわっていますか? 今回は寝室環境について大切な考え方をお伝えしていきます。
少し極論ですが、寝室で最も重要なポイントは「睡眠に必要なもの以外は置かない」ということです。ご自身の寝室を見渡してみてください。「それがなくても寝るのに困らない」というものが置いてありませんか?
理想の寝室とは睡眠に集中できる空間でなくてはなりません。とあるインテリア関連企業の調査では、2010年代は、寝室にも「映え」を求める傾向が強く、寝室を彩るインテリアが人気だったのに対して、2020年代に入ってからは「心地よさ」を求める声が圧倒的に増えてきているそうです。
コロナ禍が始まったことで健康に対する意識が高まったことから、寝室に対しての考え方も変わってきているということでしょう。
では、睡眠を阻害するものとは何か? 睡眠を阻害する要因は様々ですが、ここでは「視界に入ることで意識が向いてしまうもの」という定義で考えてみてください。
例えば、本や有名人のポスターやグッズ、フィギュアなど収集コレクション、思い出の写真などです。それらは寝室の風景化していると思いますが、それでも視界に入ると、意識が没入してしまうことがあります。
「久しぶりに本を読み返そうかな」「また好きな有名人のイベントに行きたいな」、「あの頃は楽しかったな」などなど……。
それらはリビングなどにあるのは問題ありませんが、寝室にあるとどうしても意識が向いてしまいます。
睡眠は脳を休ませるための活動であり、睡眠前はなるべく脳を「無」の状態にすることが効率的な睡眠をとるのに大切です。
考えごとや悩みごと、テレビやゲームなどの娯楽はなるべくリビングで済ましてから、寝室では睡眠に集中できる環境を作ってみてください。
寝る前に「視界に入れてはいけない物」とは?
睡眠は「脳を休ませるための活動」
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スリープコーチ。上級睡眠健康指導士。(一社)オルソスリープアカデミー代表理事。2016年に「快眠ほぐしサロン すいみん」(大阪市)をオープンし、約2万人の睡眠をサポート。また、企業向けに睡眠セミナーも実施してきた。2022年2月からニック・リトルヘイルズ氏と正式に契約し、アスリートに向けた睡眠指導も本格化。社会全体の睡眠の質を高めるために奮闘している。Instagram(@tatsutoyano)Twitter(@yanotatsuto)
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