仕事

「考えているとサボリ扱い」される職場の立ち回り方。知的労働で求められる価値観とは

上司に求められる視点

「考え中=サボり」という風潮を改めるために、経営層はどのような取り組みが有効なのか。 「『手を止めている時間はサボリ』とか『有給休暇は病気になった時に使うもの』という価値観は一歩引いて見ればおかしいと思えますが、そこで働く人たちはそういった“常識”に慣れている場合が多いです。部門間や立場を超えてコミュニケーションする場を設けたり、社外情報に目を向けるための研修を実施したりなど、『現状=最適』という思考停止を改めるためのアクションが良いでしょう」

成果に注目することが大切

 最後に“考えること”が業務がメインの職場において、上司は部下をどのような指導が求められるのか聞くと、「時間ではなく、成果に注目することが大切です」と説明。 「『いつまでに、どのようなレベルのアウトプットを準備するか』をしっかり話し合い、こまめにフィードバックをもらうようにしましょう。ただ、頻繁に状況報告を求めてしまうと、“考える”という業務を妨害する可能性があるため、ある程度は広い心で構えることも重要です」  そして、「考えているフリをしてサボる人もいますが、見た目では見分けることが難しいため、コミュニケーションをとった際に状況を聞くと良いです。キチンと考えていれば、会話の内容も深みがあるものになりますので」と締めた。  考えることによってイノベーションが生まれ、結果的にはそこで働く人のメリットにつながる。腕を組んで考える同僚に寛容になる空気感が生まれることを期待したい。 文/望月悠木
フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki
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