「初任給15万、飲み会は強制参加」…入社3か月で辞めた新入社員が絶望した“劣悪な環境”
新年度を迎えたばかりではあるが、SNSでは「新入社員が辞めた」という投稿が早くも散見される。実は、筆者も10年近く前に新卒入社してから3か月で辞めた“早期退職組”。なぜ早々に退職したのか、今回はその経緯を振り返ってみたい。
大学1年生の時にリーマンショック、大学3年生の時に東日本大震災が起きた。そのため、いざ大学4年生になって本格的に就活を始めても、景気や環境に左右されながら会社勤めすることに不安感が芽生え、漠然と“手に職をつける”ことの必要性を覚え始める。
そして、「手に職をつける仕事とは?」と考えながら就活を続けるなかで、リラクゼーション(整体)サービスを提供している会社の説明会に参加した時に「これだ!」という直感を抱いた。その後、晴れてボディケア系の会社から内定をもらって働き始めるが、今思い返してもなかなかあこぎな会社だったと思う。
セラピスト(ボディケアをする人)として店舗に配属される前、約2週間都心にある研修センターで技術指導を受ける必要がある。どんな会社でも研修期間はあるだろうが、筆者が入社した会社では研修中に給料は発生しなかった。交通費も支給されず、一切お金にならない。
なぜこのような理不尽が一般化されていたのかというと、筆者だけでなく研修参加者はもれなく「業務委託」として契約していたことにほかならない。会社側としては「技術をタダで教えてあげている」というスタンス。研修のインストラクターも「嫌なら辞めて良い」とちょくちょく口にしており、自己判断で無給研修に参加している私達に“会社を責める”という発想はなかった。
ちなみに、この研修に参加するためには、会社が独自に作った教科書などを数千円で購入しなければいけない。加えて、「実際に店舗に行って施術の感想を報告する」という宿題も課される。当然施術の代金もこちらが負担。従業員をも“顧客”として考えており、その巧みさには今思い返しても驚かされる。
手に職をつける必要性を感じていた
研修中は無給で、交通費も自腹…
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