恋愛・結婚

クリスマス前、冬の海デートで起きた悪夢。自然消滅した彼女が別の男と

翌年に発覚した彼女の裏切り

 しかし、瑞希さんはそれに納得しなかった。 「『一匹だけでも釣れるまでは、絶対に帰らない!!』と意固地になってしまって……。どんんなになだめすかしても駄目でした。最終的には、瑞希は泣きながら釣りをやっている始末。周りから見たら、『彼女に無理やり釣りをやらせているひどい彼氏』にしか見えなかったでしょうね」  そして、数時間が経過しても、結局瑞希さんは一匹も釣れなかったのだという。 「そうしたら、もう地団太を踏む勢いでしたよ。まるで駄々っ子でしたね。さっきも言ったように、瑞希は子どもっぽいところがあるとはいえ、さすがにこれには引いてしまいました。最後は強引に瑞希を車に乗せて、帰りました」  その後、二人の関係は気まずくなってしまい、瑞希さんとは音信不通に。二人はクリスマスを迎える前に自然消滅という形になってしまった。そして、さらに健二さんにとっては悲劇が訪れる。 「結婚を考えていた相手と自然消滅になってしまったのもショックでしたが……もっとショックだったのは、次の年に、瑞希が全然違う男と結婚したことです。おそらく、いつの間にか俺は瑞希に浮気されていて、浮気相手が本命になっていたんでしょうね。今思うと、瑞希は釣りでわざと変なところを見せて、別れるように持っていこうとしたのかな、と……」  肩を落として話し終えた健二さん。今は、釣りのことを考えるのも嫌になってしまい、それ以来、恋人もできていないという。  釣りが悪いというよりは、付き合っていた相手が悪いとしか言いようがないだけに、なんとも報われない話である。
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