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年末年始は年越しそば、おせちより「BBQ」を食べる国がある。ビーチでのんびり過ごすのが基本

 クリスマスとお正月。2大ビックイベントが重なる年末年始ですが、海外ではどんな盛り上がりを見せるのでしょう? 海外在住ライターたちに各国の様子をリレー連載でリポートしてもらいます。今回はビーチリゾートでおなじみのグアムからです!
初日の出

グアムの透明度の高い海に昇る雄大な初日の出。穏やかな波の音を聴きながら初日の出を拝むと良い一年を迎えられそうな気がします。画像提供:Rueben Olivas氏

 米国領のグアムは時差の関係上、日本より1時間、米国本土より15〜20時間早く新年を迎えます。そんなグアムの日本とは大きく異なる年末年始の過ごし方や習慣をいくつかご紹介しましょう。

常夏の島の大晦日はビーチでカウントダウン

花火

毎年新年を祝って観光の中心タモン地区をはじめ、島内数か所のビーチで花火が打ち上げられます。画像提供:Steven Hardy氏

 島民の約85%がキリスト教・カトリック信者のグアムには、煤払い(すすはらい)をしてきれいになった家や会社で新年を迎える習慣がありません。  また、除夜の鐘を打つ寺院も僧侶もいないグアムでは1年が切り変わる30秒くらい前からカウントダウンがはじまり、1秒毎にテンションが上がっていきます。「5、4、3、2、1」とカウントダウンが続き、1月1日を迎えた瞬間、ビーチで一斉に花火が上がります。 「ハッピー・ニューイヤー」の歓声とともに空砲や爆竹を鳴らす音が響き渡り、恋人や家族とキスやハグをする人が大勢います。花火の打ち上げと空砲や爆竹による爆音はビーチから遠く離れていても聞こえるほど迫力があり、日本のおごそかな新年の雰囲気とはまるで違います。  そして新年を迎えたあとは、アッサリと家路に向かう人、初日の出を拝むためビーチに残る人、山に出かける人など様々ですが、初詣には行きません。

「メリー・クリスマス」はキリスト教徒の挨拶

グリーティングカード

グアムのシンボルであるラッテという柱石遺跡をデザインしたグリーティングカード。島内で売られているカードにも「メリー・クリスマス」の文字はほとんど見あたりません

 新年よりもクリスマスを盛大に祝うグアムでは、毎年11月の第4木曜日にあたるサンクスギビング(感謝祭)が終わると直ぐに「Season’s Greetings」「Happy Holidays」などと書かれたグリーティングカード(挨拶状)を送り合う習慣がありますが、新年に改めて年賀状のようなカードを送ることはありません。  また日本でよく耳にする「メリー・クリスマス」という挨拶もグアムではほとんど聞かれません。なぜなら、クリスマスはキリスト教徒のためのお祝いだから。「ハッピー・ホリデーズ」と声を掛け合うのが一般的です。
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クリスマスツリーと門松を一緒に飾る
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文筆家。1996年3月より家族と共にグアムに移住。グアム大学で3年半の学び直し生活を送った後、00年に米国永住権を取得しグアム政府観光局などに勤務。10年にはグアム政府公認ガイド資格を取得。現在はラジオ出演のほか、05年から手掛けている各種雑誌やウェブ記事の執筆や翻訳活動をしている。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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