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日本と違う海外の年末年始。100万人が参加、1億人がテレビ視聴する“大イベント”の正体は…

 クリスマスとお正月。2大ビックイベントが重なる年末年始ですが、海外ではどんな盛り上がりを見せるのでしょう? 海外在住ライターたちに各国の様子をリレー連載でリポートしてもらいます。今回はアメリカからです!

アメリカでは年末年始の休みは最悪「1日のみ」の場合も

花火

ラスベガスの年明けを祝う花火(Photo by Adobe Stock)

 アメリカの年末年始の休みは下手をすると1日で終わってしまいます。祝日なのは1月1日だけ。子どもたちはその前に2週間の冬休みがありますが、大人は12月31日まで働き、元旦だけ休んで、1月2日から通常通り、という流れが一般的です。  幸いなことに、2023年は元旦が日曜日なので、12月31日は土曜日で休み、2日が振替休日、仕事開始は3日からという職場が多いのではないでしょうか。

1か月以上続いたホリデーシーズンで疲れを癒す

感謝祭

感謝祭に家族でディナーのテーブルを囲むのは重要なイベント(Photo by Adobe Stock)

 そもそも、年末年始が近づく頃には、アメリカ人にとって最も大切な季節がほぼ終わってしまっているのです。  10月末日のハロウィンが終わると、11月後半の感謝祭(Thanksgiving)に向けての準備が始まります。感謝祭は年に1回の家族や親せきが集まる大切な日で、「帰省ラッシュ」がよくニュースで話題になるのも感謝祭の前後。ターキーの丸焼きが伝統的なメイン料理です。木曜日が祝日ですが、金曜日も休みにして、週末までの4連休にする学校や企業がほとんどです。丸々1週間休みになることも珍しくありません。  感謝祭が終わった週末くらいから、街はクリスマス・モードに一変します。あちこちでライトアップが始まり、クリスマス・ツリーが売られ、人々はプレゼントの買い物やクリスマス・カード書きに追われます。ユダヤ教徒のハヌカもほぼ同じ時期です。  言うなれば、お盆と正月を続けて終わらせたばかりのようなもので、正月は新年の始まりというよりか、むしろホリデーシーズンの終わりと感じる人は多いのではないかと感じます。なにしろ、家族との再会も、遠方の友人への連絡も、宗教的な祈りも、すべてついこの前に終えてしまっているのですから。
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1億人が視聴する「ボール・ドロップ」
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日本生まれ米国在住。米国で高校、日本で大学を卒業し、日米両国でIT系会社員生活を25年過ごしたのちに、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。日本のメディア多数で執筆。 世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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