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ドラマ『罠の戦争』快演が話題の本田博太郎(71)、知られざる46年の役者人生とは

ベテラン風を吹かせたらお終い

 その後も役を選り好みしない。大御所と呼ばれてもおかしくない立場でありながら、今も『罠の戦争』の犬飼のように滑稽な役も引き受ける。 「ベテラン風を吹かせるようになったら、その時点でお終いだと思う」(『週刊現代』2018年8月4日号)  本田が演じた役はちょっと見では善玉なのか悪玉なのか分からない。本田が演じると、役が生身の人間のようになるからだ。実際の人間も善の部分と悪の部分が混在し、単純ではない。  だから脚本家の宮藤官九郎氏(52)らによるバンド・グループ魂が、本田をリスペクトする曲『本田博太郎〜magical mystery UPAAAAAAAAA!!!!!〜』を歌ったのだろう。 ♪犯人に見えて犯人じゃないのか そう思わせといて やっぱり犯人なのか あー 分からねー 複雑すぎるぜ あんたの演技――  仕事人間で趣味は書道くらい。愛妻家として知られる。本田の複雑な演技が堪能できるのは幸せなことに違いない。<文/高堀冬彦>
放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員
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