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ネコ型配膳ロボット、導入時の苦労のすえにつかんだ「客と従業員のホントの評価」

ハードルを乗り越えた先で

   そうした導入時のハードルや客の声にも対応を繰り返し、昨年末には、同社の運営するほぼすべての店舗で導入を完了させている(業態のコンセプトに合わせ、もともとロボットを導入しない店舗を除く)。現在、利用者の反応はどのようになっているのだろうか。   「お客さまアンケート結果では、90%のお客様から好意的な反応をいただいており、ネコ型であることによって、特にお子様には大好評です」  機械化すると人同士のコミュニケーションが減少する気もするが、ロボットを通じて子供の利用者と従業員のコミュニケーションが生まれ、子供の対応に関する褒めのVOC(お客様の声)も増加しているそう。中には、こんなエピソードも。   「スタッフがお子さま商品を提供したところ、『ロボットに会いたい!』と言われて、再度戻ってロボットにのせてお届けする場面もありましたよ」  子供でなくとも、このロボットに感情移入する仕組みの一つは表情だ。PR担当は「笑顔・怒り・居眠り・感動・喜びなど、約10種類の表情があります。頭や耳を撫でると表情が変わりますよ」と話す。  

メリットは店舗や従業員にも

   便利さだけでなく、子供を中心に人気も高まっているというネコ型配膳ロボット。事実、筆者の息子(当時1歳)も、初めてロボットが配膳に来た際には、怖がって大泣きし食事にならなかったが、今では「来た来た!」と喜んでいる。お客様の声には次のようなエピソードも。 「1歳の子供と初めてレストランへ行きました。座った途端、ネコ型ロボットに子供は大興奮で走って後を追いかけてしまう始末で、まだレストランデビューは早かったかと連れて来た事を後悔しましたが、それを見ていたのか店員さんが、すぐ娘に『ねこちゃん好き?』と聞いてくれネコ型ロボットを連れて来てくれたんです!『耳触ると喜ぶんだよー 触ってみる?』と、子供にたくさん触らせてくれました。ネコ型ロボットもしゃべり返してくれて大喜びでした」

さまざまな表情をするネコ。かわいい

停止中には居眠りをする

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従業員の反応は?
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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