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窪塚洋介43歳が語る“人生一発逆転”の道「一番大事なのはマインドセット」

間違ったり、失敗しながら、方向を決めていく

窪塚洋介(43)——マインドセットの時点で種は撒かれている。なるほど! それは一般の人々にも響くメッセージですね。 窪塚:俺も、脚本を読んだ時点では気づいていなかったと思います。芝居をするということは、追体験の作業なので、それをやった結果が作品となり、そして出来上がった作品を観て、さらにこうして取材を受けて言葉にしてみて、気づくんです。でも実際、その通りだと思いますね。
Sin Clock

(C) 2022映画「Sin Clock」製作委員会

 たとえば僕自身に照らし合わせてみると、ケガをして復活していったときにも、向かう方向によっては悪循環を引き起こして最悪の道に歩んでいた可能性だってあるわけです。逆に、最高にハッピーになる道だってある。道は無数にあるんですよね。  そこで自分の場合はレゲエミュージックをやってみようと思った。そうやって進むべき方角を決めることが、まずは一番大事なことだと思う。まあでも、こういう風に生きていくと決めたと「言うは易し」だけど、実際に行動するのは難しいですよね。  でも、そこをひとつひとつ、間違ったり、失敗したりしながら、それでも軌道修正して、なんとか自分の進みたい方向に向かえるように、少しずつでも自分を持っていけたら、きっといい未来にたどり着けるんだろうなと思うんです。  それって、基本的には自分の心のありようの問題だけだし1円もかからない。自分自身、そうやってやってきたところがあるから、最初に、前半のシンジは自分とは重ならないと言ったけれど、改めて考えると、そういった意味では、誰もが重なる部分を持ったキャラクターだなとは感じます。

いろんな人に出会えば出会うほど、自分は楽しい

Sin Clock

(C) 2022映画「Sin Clock」製作委員会

——ちなみに、最初に、ずっこけ3人組の映画というお話がありましたが、組まれた坂口涼太郎さん、葵揚さんは後輩になります。後輩とのお仕事というのも楽しいですか? 窪塚:楽しいですよ。二人ともめっちゃ頼り甲斐がありました。この作品は特に楽しかったけど、でも基本的には芝居をしてるときって、よっぽどのことじゃないと、どの現場でも「無理だわ」とはならないです。自分と違うタイプの人だったとして「あ、この人はこういうタイプの人なんだ」とか、「こういうアプローチなんだ」と感じるだけ。やりやすい、やりにくいといったところは多少あるけれど、でもいろんな人に出会えば出会うほど、自分は楽しいですね。 ——ありがとうございました。最後にひと言お願いします。 窪塚:観てくれた人に、一歩を踏み出す勇気を持つきっかけになる可能性のある映画かなと思います。 窪塚洋介(43)(C) 2022映画「Sin Clock」製作委員会 <取材・文・撮影/望月ふみ>
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi
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【公開情報】
映画『Sin Clock』は全国公開中

配給:アスミック・エース
2023年/日本/94分/カラー/シネスコ/5.1ch

公式Twitter:@SinClock_movie
公式Instagram:@sinclock_movie
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