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「高学歴なのに、なぜか仕事の役に立たない人」に共通する特徴。コミュ力は学べない

役に立たない人材にならないためには

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 ちなみに役に立つ人材とはどういった特徴があるのか。田氏は「課題を解決する能力のある人、新たなアイデアや企画を立てて実行する人、コミュニケーション能力の高い人、気遣いができて笑顔で職場の雰囲気を良くする人などが挙げられます」という。 「気遣いができて笑顔で職場の雰囲気を良くする人に関しては、周囲のやる気を出させてくれる存在です。仮に当人自身が成果を出していなくても、職場においては役に立つ人と思ってもらえる存在となり、それ自体が成果となるでしょう。つまりはこれらに当てはまらない人は役に立たない人材になっている可能性が高いです」  とはいえ、知らず知らずのうちに自分自身が役に立たない人材になっている可能性もある。「役に立っていない人材になっていないか?」「組織に貢献できているのか?」を客観的に見つめ直すためには必要なこととして、「まずは上司や同僚、後輩など周りの人に対して『今の自分がどう見えているのか』を率直に聞いてみることです」と提案。 「私も自分がどう見られているのかのアンケートはこれまでに何度も行ってきました。正直、やる前は『そんなのみんな本当のことなんて言ってくれないでしょう』と思っていましたが、『自分をもっと成長させたいと思っていて、これから悪いところは変えていきたいと思っているから率直に教えて欲しい』と意図と目的を伝えて聞いたところ、改善ポイントをたくさん教えてもらいました。  もちろん自分では全然思ってもないこともあったので正直ショックを受ける回答もありました。ですが、それでも『相手が自分のために時間を使って言いにくいことを伝えてくれたのは一つの愛だ』と思って受け入れました。とても勇気がいりますが、自分のことを客観的に自分だけで理解しようとすることは無理です。他者からどう見えているのか、それを知ることが自分を知る第一歩となるでしょう」

採用人事が持つべき視点

 最後に田氏は、役に立つ人材なのかを見極める方法を採用人事に寄り添った目線で説明した。 「出身大学や専攻やスキルだけではなく、人間性の部分が重要となります。例えば、何に自分の価値を感じているのか、何が好きなのか、どういう時に幸せを感じるのか、過去に人にしてあげて自分自身が良かったと思ったエピソードなどを聞く。どのような行動をとってその時何を感じたのかを掘り出すことが重要です。頭の中で考えていることだけでなく、実際にどういう行動をしたのかというところがとても大切。考えるだけなら誰でもできますが、動くことができる人は少数です。そこを徹底的にヒアリングしましょう」  役に立たないとされている人も環境が変われば輝くことはできる。まずは自分が今働いている部署が自分に合っているのか考えてみると良いかもしれない。 取材・文/望月悠木
フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki
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