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mixiはオワコンって誰が言った? “SNS疲れ”の時代に再ブームの可能性

Z世代が注目する新時代のSNSにmixiがランクイン

mixi そんな中、2023年1月に調査された「Z世代が選ぶ!!『トレンド寸前!次世代SNS TOP10』」(調査:バイドゥ株式会社)で、気鋭のSNSサービスに混じってmixiが堂々の5位にランクインしている。まさに今、mixiは再ブーム前夜なのかもしれない。  mixiのどんな点がZ世代の興味を引いているのか。推測であることを前置きしつつも、渡部氏は次のように分析する。 「Twitterのように拡散力の強いSNSは、多くの人に投稿を見てもらえる楽しさはありますが、ややもすると意図しない炎上をしてしまうリスクもあります。一方でmixiは、繋がることを申請し相手がそれを承認して初めて繋がることができます。つまり、繋がっているのは知っている仲間やこの人は大丈夫だと思える仲間なので、安心して投稿ができる場なんだろうと推測しています」  確かに「SNS疲れ」といった言葉を耳にする機会も増えるようになった。かつての有名人ブログのように、事務所などの守ってくれるような存在がない一般人は、一度炎上をすると心が壊れるまで追い込まれてしまうこともしばしばだろう。そうした意味で、「安全な範囲」で公開を留められるmixiが、Z世代に注目されているのもうなずける。

誕生から19年を迎えるmixiのポリシー

 30代以上にとっては懐かしくもあり、Z世代にとっては新しくも感じられるmixiは、2023年3月3日で19周年を迎える。渡部氏はそのタイミングに合わせたキャンペーンがあると話す。 「自分がいつ登録したか確認できる機能を提供します。mixiは19周年だけど、私はmixi歴何年なんだろう?ということもわかります。ユーザー様自身を振り返るのにもお使いいただけると思います」  今回の取材で話を聞くにつけ、筆者自身も10年以上ぶりにmixiを再開してみたくなった。そうしたユーザーが、久しぶりにmixiを使って見て驚くようなアップデートはあるのだろうか。 「逆説的になるかもしれないんですが、『昔と変わっていない』『懐かしい』という声を、久しぶりに戻ってこられたユーザーさんからいただきます。なので、変わっていないことが驚きになると思っています」  変化の激しいSNSの業界にあっては、当然mixiも様々なアップデートを繰り返しているはずだ。しかし、それでも久しぶりに使ったユーザーが変わっていないと感じられるには、通底するポリシーがあるのではないだろうか。渡部氏に聞いた。 「mixiは開始当初から『心地のよいつながり』をキーワードとして大切にしています。その心地よさを常に突き詰めているから、変わっていないと感じていただけると思います」
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「心地のよいつながり」のために
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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