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「仕事量は倍で給料は半分」“キー局全滅男性”が明かす地方局の残酷な現状

気の休まる瞬間がない2年間

 自分で作った映像が放送されることに喜びを感じていた益田さんですが、さらに厳しい労働環境が待ち構えていたのです。 「先輩の一人が過労で体調を崩し退社したことで、2年目に県警担当になりました。そこからは地獄で、毎日夜遅くまで警察への事故や事件に関する確認電話をする業務が増えてしまい……。しかも、火事や事件があれば早朝でも深夜でも関係なく現場にいかなくてはならない。気の休まる瞬間がなく、常に仕事をしているような状況です。新人なので業務改善を申し出ることもできなく、そんな生活を丸2年間行うことになりました」

地方局アナの懐事情は…

 激務をこなしている益田さんですが、彼以上に過酷な環境にいたのが一緒に働いていたアナウンサーたちでした。 「ネット記事で、キー局のアナウンサーは30代くらいで1000万円近い給料を貰っていると報じられているのを見て驚きましたね。詳細は言えないですが、自分の年収はその半分以下。アナウンサーたちも、自分とたいして給料は変わりません。しかも、アナウンサーなのに、毎日原稿を書いたり時には一人で撮影に行くこともある。そのうえで番組に出演してニュースを読むのですから、キー局のアナウンサーの3倍位は働いています。正直、かわいそうとしか言えませんよ……」
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アナウンサーの退社は日常茶飯事
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1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

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