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ひろゆきが分析「ツイッターが巨大な炎上装置になった」2つの理由。2ちゃんねるとの違いは

動画プラットフォームの進化と共に「バカ投稿主」も増殖

 ツイッター以外にも、この頃からは様々な動画プラットフォームの発展に伴い、動画を発生源にする炎上も増えてきました。  なかにはバカな大学生が「ドブスを守る会」という動画をユーチューブに投稿して炎上するなんて事態も……。これなどは今も同じような炎上を繰り返していますよね。  学生がおかしな行為を自らネットに上げて炎上するなんてことは昔からあります。スマホの普及率を考えれば、こうした炎上は今後も変わらずに続いていくでしょう。  2010年にはほかにも、ライブ動画配信サービスの先駆けだった「ユーストリーム」で自殺の様子を生配信した投稿が問題になりました。30代以上の人なら、そのサービス名を聞くだけで懐かしさをかじる人もいるかもしれませんね。  当時は一世を風靡したユーストリームですが、2016年に運営元の米UstreamがIBMに買収され、2017年には「IBM Cloud Video」というサービスに変わっています。  そのように移り変わりの激しい動画業界ですが、この頃に比べると最近は過激な生配信が減ったように感じる人がいるかもしれません。  でも実は、「単に消されるのが早い」というだけで、どの動画配信プラットフォームでも今なお過激な生配信が行われています。すぐに消えるので気づかれづらいだけです。  なぜ削除されるのが早くなったのか。その理由に、AI技術の発展を思い浮かべる人も多いでしょう。たしかにその側面はありますが、実はすべてAIが監視して自動削除しているわけではありません。AIがある程度の絞り込みはするものの、どのサービスでも最後はやはり人間の手で止めていると思われます。  というのも、例えばAIが勝手に判断をして削除をできたりすると、相撲やプロレスの動画までAIが「裸の男の人が抱き合っているアダルトな動画」と判断して消してしまう可能性があるからです。これではトラブルに発展する可能性が出てきます。  ちなみに、動画プラットフォームの黎明期は費用的な問題から深夜帯だと動画を監視する人数が限られていたので、エロ系動画をアップしても朝まで消されなかったりしました。  事実、当時のニコニコ動画は「深夜だとエロい生放送が見やすい」なんて状況がわりとあったのです。深夜帯に何百放送も行われているとチェックに時間かかるので、「10〜20分だったら運営の目を逃れて逃げきれる」みたいな感じです。  そこから動画プラットフォームが隆盛を極めて儲かったので、人件費をかけやすくなり、監視や削除をするマンパワーが増えた。だから今では危ない動画が目につきにくくなっているのですね。
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし

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