東大でトップクラスの人気授業「要求することはひとつだけです」教授が語った内容とは
科学史の授業で宣言された「2種類の試験」
本気で授業に臨む学生だけを残す仕組み
ちなみに、この「授業に来なかった学生のための試験」というのは、実はその受験者達、つまり授業に来ない学生達のためだけの仕組みでもない。むしろ、単位だけが目的の学生をあらかじめ授業から排除することによって、本気で授業に臨む学生だけの時空間を教室に生み出す仕組みといったほうが正確かもしれなかった。
実際、「授業に出ると決めた学生は、できるかぎりすべての回に出席してください」と明確に要求されたし、逆に単位だけ欲している学生達には、「それではまた、試験の日に」と、これもはっきり告げられていた。
要するに、「教室には真剣な人間しか来てほしくない」というメッセージであり、0か100か、どちらか一つの関わり方しか許されない授業だったのだ。この授業に対する教官の本気が明確に伝わったし、同時にこの試験方法ひとつ聞いただけでも、いかに考え抜かれたうえで綿密に設計された授業であるかを予感することができた。
結局、この授業は最後までずっと大教室が満員だった。当時のキャンパス全体を見渡しても、そのような授業は決して多くはなかったと思う。文字どおり、右も左もわからない状態で田舎から上京してきた僕は、この授業、そして小松先生との出会いを通じて、人生を大きく変えられることになるのだった。
フットリンガル代表。1985年4月12日、鳥取県生まれ。東京大学文学部卒業。田舎から東大に進学後、人生に迷う。大学の恩師の助言で自分に素直に生きた結果、メキシコでタコス屋見習い、鳥取で学び場づくり、ブラジルの名門サッカークラブ広報、ネイマール選手の通訳などを経験。Twitter:@grantottorino Instagram:@takafotos
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『東大8年生 自分時間の歩き方』 自分の目で見て、自分の心で感じて、自分の頭で考える
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